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章序 ページ1

襖から透ける光を浴びながら目を覚ます。

眠い目をこすりながら、仕事着である袴に着替えて境内を掃除する。

小さな神社の娘である私、社神(やしろがみ)Aは朝から仕事に駆り出されていた。

「それが終わったら神様に挨拶して来るんじゃよ」

呑気にあくびをしながら手を動かしていると後ろから声をかけられる。

急なことで肩が跳ね上がりおずおずと後ろを振り向くと、

「お、おじいちゃん。相変わらず早いね」

私をここまで育ててくれたこの神社の神主、おじいちゃんが立っていた。

私の親は、私が物心着く前に亡くなってしまった。

両親が亡くなるまでは、両親がこの神社を継いでいたらしい。

でもどうして山奥にあるこんなに小さい神社なんかにこだわるのだろうか。

正直神社なんて古臭いし、袴だって地味だしまずお客さん来ないんだから意味無いでしょ。

そう思いながらもこれでお小遣いを貰っているため、ささっと終わらせて中に入った。

それから亡くなった先祖と、両親の写真が並び、真ん中に巨大な鏡のある部屋へ入る。

その鏡の縁には見たことの無い動物が沢山彫られており、鏡の面にはきれいな女性が刻まれていた。

物を映すという鏡としての役割を果たしてないのにずっと置いてある大きな鏡。

おじいちゃんが言うには縁の柄はその鏡の中に封印されている妖というものらしい。

1000年前の平安時代にこの現世に出てきては悪さを繰り返していた人では無いもの。

長年かけてようやくこの神社に封印し、妖が外に出られないように守るのが私たちの血筋の役目らしい。

と言ってもこの鏡が割れない限り大丈夫らしいので仕事という仕事をしている光景を一度も見たことはなかった。


鏡の前でも手を合わせ、挨拶を終わらせて学校へ行く準備に取り掛かった。

火灯ヰナラナハテッ光 壱→



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時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - あんころ餅さん» 返信遅れてすいません。コメントありがとうございます。お好みの小説で幸いです。更新頑張ります^^* (2020年1月16日 0時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
あんころ餅 - とても面白いです!!私妖とか軍パロの小説好きなんです!!めっちゃ好きです!!これからも更新大変かもしれませんが頑張ってください!! (2020年1月13日 23時) (レス) id: 0e111988c0 (このIDを非表示/違反報告)
時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - 青葉さん» そしてアイナナというコンテンツのとあるイベントの設定に似ているとの事でしたが、私自身アイナナという作品への理解が及ばず読者様に不快な思いをさせてしまい申し訳ないです……。パクリなどでは決してありませんので、ご理解頂けると幸いです。長文失礼しました。 (2020年1月9日 23時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
時間一日(ときまいちじつ)(プロフ) - 青葉さん» コメントありがとうございます。また、文章が読みにくいとのことでご指摘助かります。他作品も同じような文章構成で投稿させて頂いているので気づきませんでした……参考にさせていただきます。 (2020年1月9日 23時) (レス) id: 4c0ef34530 (このIDを非表示/違反報告)
青葉 - とても面白いのですが、少し文章が読みにくいです。別に文が変とかじゃなくて!改行やルビを振ったりして少し見直したらもっと良くなると思います!あと、アイナナのあるイベントの設定に似てるな…とは思いましたが、とても面白いのでこれからも頑張って下さい。 (2020年1月9日 16時) (レス) id: 00439ef5bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時間 一日(ときま いちじつ) | 作成日時:2019年12月29日 15時

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