海に出て愛される【ONE PIECE】 (ページ9)

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「そこまで！」

センゴクの声が響く。

武器を降ろしたあともまだ二人は肩で息をしていた。

「とりあえず医務室へ。

スモーカー、案内してやれ」

「…はい」

十手を背中に戻しながらスモーカーは歩き出す。

途中こちらを振り返り

「何してる？ついてこい」

とぶっきらぼうに告げるが歩くスピードは心なしかAにあわせてくれているようだった。

終始無言のまま医務室へ案内される。

医務室へ入るとまた忙しそうに軍医たちがパタパタと走り回っていた。

「スモーカー大佐、今回はどうされました？」

一人の軍医がこちらに気づき声をかけてくる。

「傷の手当てを頼む。

コイツからさきにやってくれ」

「はい。

ではお連れの方はこちらへ。

スモーカー大佐もすぐご案内します」

案内されたところで丁寧で素早い措置をしてもらうA。

かすり傷が少し多かったものの、大した怪我はなくすぐに終わった。

案内されてドアまで戻ってくるとスモーカーがそこに立っていた。

どうやら待っていてくれたようだ。

「もう終わったんですか？」

「あぁ、ほら行くぞ」

促されるままに廊下に出る。

そしてまたついてこいと言わんばかりにスモーカーは歩き始めた。

「そういえばお前、悪魔の実の能力を見たのは初めてか？」

「悪魔の実……？それってさっきスモーカーさんの身体が煙から出てきたように見えたときのですか？」

「あぁ」

「初めて見ました」

「じゃあなんで武装色の覇気で攻撃しようと思った？

特に最初にお前が俺の腹に刃を入れたとき物理攻撃が通用しないことくらい身を持って知ったはずだろ」

「マスターが教えてくれたんです」

「さっきも出てきてたがそのマスターとやらは何者だ？」

「海賊です、といっても元ですけどね」