-アンドロイド≠主従- 《俺足》

5，俺に都合と胡瓜を押し付けるな。 ページ5

太「今日は・・・・・サラダとハンバーグでいいか。」

健永が居ない火曜日と水曜日と木曜日、土曜日は自分で料理をしなければいけない。
前にも言ったが、俺は何でも並。
料理もそこそこである。
美味しい訳でも無く食べれないほど不味い訳でも無い。

太「トマトっ、キュウリっ、レタスにクルトンっ♪」

ちょっと鼻歌交じりで言う。
近くのおばさんがこちらをガン見したが、気にしないことにした。
挽き肉と、お菓子も切れてたな。
健永の消費が早すぎるんだよ。
しかも二人で買ったやつを一人で食べる。
俺が食べる分残してって言ってもカスみたいなものしか残さないし。




渉「おっ帰りー！たいちゃんっ！」

ドアを開けると横尾は俺に抱きついた。
これも初めてかもな、抱きつかれるの。
相手がまず居ない。
男との友情も無ければ女とのラブロマンスも無い人生だからな。

渉「ねぇ、たいちゃん・・・俺世界で一番お前が好きっ！」

太「待て待て待てぇぇええっ！！お前に何があったんだっ！？」

いや、だからといって男とのラブロマンスは求めてない。
けど何故だ、俺が帰ってくるまでこんなんではなかったはず。

渉「なぁんにも？」

何で笑顔がこんなにも怖く見えるのだろう。
俺は横尾を剥がし、部屋に閉じこもった。
すぐに北山さんに電話を掛ける。
横尾がドアの前で叫んでいてうるさいが、まぁ良いだろう。

『もしもしー、藤ヶ谷君？』

太「横尾の頭が変になったぞっ！？不具合じゃねえのっ！？」

『それね。宮田が付けたモードだよ。』

何だよモードって。

『ツンツンとデレデレの二パターンあって』

太「それを何故搭載したんだっ！」

『発案者は俊哉だよー！』

言い訳になってない。

『我が儘言うんだったらそのままにしておくから、じゃーねー！』

太「おいっ！ちょっと待てよっ！！」

またか、またしても切られた。
頭を抱える。

渉「たいちゃーん？ご飯作ってるねー？」

あっヤバイ。
アイツを放っておいたら・・・・・って大丈夫か。
料理上手い設定にしているはずだから心配しなくても良いだろう。




太「・・・・・何か言うことは？」

渉「特に何もありませんっ！」

太「嘘吐けっ！俺のサラダ、キュウリしか入ってねぇじゃねえかっ！！」

やっぱりコイツに任せたのが間違いだった。
配分がオカシイ。
というかハンバーグの大きさも明らかに違う。

渉「だってキュウリ嫌いなんだもん。」

アンドロイドに何故好き嫌いを付けたのか問いただしたい。

6，彼の思考は理解できない。→←4，動き出した君。

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