-アンドロイド≠主従- 《俺足》

26，俺に残された時間。 ページ27

太「ふぅ！まぁこれで復讐にはなっただろうっ！」

手をパンパンと叩き、背伸び。
最初の部屋に戻る。
もう全部の部屋回りきったか。
するとテーブルの端に寄せられてるノートに意識をとられた。
行きには気付かなかったな。
北山宏光、博士のだ。

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４月２６日

俺と俊哉が『人口生命体研究員』に選ばれたらしい。
長ったらしい説明を受けたが、つまり人間を造れということだろう。
見込まれてると喜ぶべきなのだろうか、なら生半可の物を出したくはない。

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４月２７日

俺と俊哉だけだった、俺らだけで造るらしい。
音声や人工皮膚は結構昔に出来ているので後は組み立てるだけとも言えるが。
そんな簡単なことを学生にやらせるなよあのアホ共。

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７月４日

かなり間が空いてしまったが、外見が出来た。
うん、初号機としては良い出来ではないだろうか。

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１月２１日

記録機能などをＩＣチップに詰め込んだ。
言葉を認識し、自動で受け答えする機能も付けられた。
マスターの言葉通りに動くように設定してみたのだが、どうなるだろう。

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２月３日

俺の指示通り動く、成功だ。
もう完成したといっても良いだろう。
名前は付けないのかと俊哉に言われた。
うーん、人間味を無くしたいからあまり付けたくない。
・・・・・Ｋ-１なんてどうだ。
北山のＫに、一号機の１。
これなら俊哉の分を造った際にも名付けるのが簡単になる。
クソ、流石俺だな。

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太「あ、Ｋ-１出てきた。」

読み進める。
日付しか書いてないが、結構時間をまたいでいるようだ。
さすがにこのクオリティになると年単位なのか。

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４月１日

俊哉が男を連れてきた。
気弱そうな男、けど俺らと同じ歳か？
新しい研究員を入れるという俊哉の提案。
最初はエイプリルフールの流れかと思ったが、違うようだ。
確かに俺らには少し荷が重い。
同じ大学だから頭も良いんだろう。
しかし話してみると印象は変わるものだ。
明るい、まぁ俺も話すとイメージ違うとよく言われるからな。

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太「裕太って最初居なかったんだぁ。」

だからプレート無いのか、納得。

渉「へぇー、意外だね。」

太「お前もそう思う？だよな・・・・・え。」

何で、どうしてコイツがここに居るんだ。
横尾渉は旅行に行っていてまだ帰って来ないはず。
つまりこの渉は偽物だ。

太「出たなっ！このパチモンっ！」

構える俺。
ゆっくり後ろを振り返る渉。
そこにはデカデカと俺の字で『アホ』と書いてあった。

27，君はとても幸せそうだった。→←25，決定権は俺にあった。

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