-アンドロイド≠主従- 《俺足》

22，ちょっと意地悪な俺。 ページ23

『なぁ、どうして一号機を社会適合実験に出すんだよっ！！』

俊哉が俺を問い詰める。
怒ることなんて滅多に無かったのに、この日だけは本気で怒った。
けどな、俊哉。
俺だって辛いんだよ。
一号機のことは本気で造ったし。
本気で愛したつもりだった。

『アイツが言ったのをお前だって聞いただろ。』

『だからって・・・・・お前は手放すのか？』

胸倉を掴まれる。
分かってくれ、俺の気持ちも。

『Ｋ-１、居なくなる？』

首をかしげる裕太。
状況を理解しきれていない彼の顔を見て、さらに苦しくなった。

『もう少し考えてくれないか？俊哉もやめよう。』

『・・・・・・そうだな、すまなかった。』

目を閉じたままの彼を見る。
ゴメン、皆。
俺何言われても変える気は無いんだ。



-



昔の夢を見た。
最近は特に多く見るようになったな。
彼の夢。

裕「起きろオラっ！この根暗キモオタめがっ！！」

俊「あひぃーっ！起きてます起きてますぅー！」

朝起きると、裕太が俊哉に技を決めていた。
顔真っ赤になっている俊哉。
しかしどことなく幸せそうな顔だ。
けどこの面子だと俺が起きるの一番遅いんだな。
まぁ他の二組には勝ってるだろう。

健「おはよー。」

宏「あぁ、健永に負けたのか。」

健「何で俺を最低基準で見るんだよっ！」

隣には眠そうな高嗣君。
多分叩き起こしたのだろう。

健「太輔達起こしに行こー。」

裕「はぁい、コイツの意識飛ばせてから向かうわ。」

俊「裕くんタンマっ！死ぬってっ！！」

そんなにピンチなら笑うなよ気持ち悪い。




高「入るよー、お二人ー。」

ドアを開ける。
渉君は窓際にある椅子に座って固まっていた。
藤ヶ谷君は布団から出られず、ずっと転がっている。

健「おーいっ！二人とも起きようよっ！」

渉「起きてるよ、ただ動けないだけ。」

太「心配するな弟、眠気は何時か去るものだ。」

何を悟ったんだ二人は。
二人とも死んだ魚の目してるぞ。

宏「ご飯そろそろ出来るよ？パジャマのまま行く？」

渉「えっ！ご飯っ！？」

太「もうそんな時間かよやべぇっ！」

宏「まぁ、まだ六時なんだけどね。」

二人から本気で説教された。
冗談が通じないんだな、多分。

太「で、何時帰るんだっけ。２時くらい？」

宏「明日。」

太「へぇ・・・・・え？」

うん、皆明日までここに滞在するつもり。
明日九時出勤の藤ヶ谷君は除いて。

23，俺だって暴れたい。→←21，俺にだってデレ期はある。

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