【 wrwr d 】間 違 え た ス パ イ 君【男主】

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……。
今、俺が向かうのは我々国の軍隊。
この我々軍…この軍は頭ひとつ飛び出て秀でていて、なんでも…

“グルッペン・フューラー”

という男が総統になってからは、一度も戦争で負けていないそうだ…。
いささか、不謹慎ではあるが…これから楽しみでもある……。
…………えーっと…我々軍では、情報を得るために来たはず。
スパイ……？だ…？。
とりあえず潜入しろ、という命令だったため…よくわからないまま来てしまったが、大丈夫だっただろうか…？

× × × ×

…命令とともに出た資料を読み直したりして馬車に揺られれていれば、見えたのは我々軍本基地…。
シンプルながらも気品ただよう城…。これは…惚れ惚れする…。
『…ぇと…お送りいただいて感謝します。』

返事のない運転手に声をかけ、馬車から降りる。
ちょっとぐらい…声を返してくれてもいいんだけども…
少し心を痛めつつ、新兵の並ぶ位置につく。
回りにもぞくぞくと集まってきている…。ちょっと緊張してきた……。
…資料によると、このあと、新兵調査？があるみたいだ…言うなれば、危ないものを持ってたりしないか、のチェック。で、そのあと…
………

…ん？そのまえになにか……

？「……あー。聞こえているだろうか？」

地を這うようなバリトンボイス。
その中にたっぷり含まれた威厳と豪快さ。
背筋がぴり、と震える。
……まちがいない……グルッペン・フューラーだ…！！！！
こんな声をしているのか……。

gr「うむ、良さそうだな。
…改めて諸君！！今日は晴天となり、良い出世日になったな。」

軍に入るって…出世なのか…？

gr「…私はグルッペン・フューラー。我々軍統総である。…私からささやかながらの挨拶だ。……ここにいる者たちは…我が我々軍に対する誇りを持って…我が我々国に忠誠を誓う、決心がついた者だと思う。
これからの我々国は、君たちにかかっているといっても過言ではない…。これから、誠実に頑張っていってのほしいと思うゾ。……まぁ、お堅いことを言ってもアレだ…。
これからの我々軍での活躍、期待しているゾ！！！！」

「「「ハイル・グルッペン！！！」」

プツ、と音が途切れたかと思えば、一斉に歓声が沸く。泣いて喜ぶ者もいれば、気持ちが高ぶって跳び跳ねている者もいる……。
なんだかすごい人だった。

これだけの人に、たった数言で…

改めてこれは楽しそうだ、と思った。

この軍に、スパイとして来られて、俺はラッキーかもしれない……。
×
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