休 ページ7
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『ひっ、あぅ』
下腹部の中にあったものが抜かれた感覚に、雪は思わず声を上げてしまった。縋り付くように握っていたシーツは既にシワがよって、行為がどれほど激しかったかがよく分かる。ポロリ、と雪の目尻から涙が一粒零れた。冴はそれを舌ですくう。その涙はどのジュースよりも、菓子よりも、甘かった。
そして冴は雪の頭に手を回して体を起こした。その体はどこもかしこもほんのりと赤く色づき、元々色白な雪は更にそれが目立っていた。そしてまた、行為中に冴がつけた赤い花が、まるで自分のものだと主張している優越感に、冴は今すぐにでももう一度自分のモノを挿入しようかと思ったが、雪が今にも気を失いそうだったためそれは止めた。
「雪」
『ん』
冴の胸板に頭を預けるように、ぐったりとしている雪の名前を呼べば、ゆっくりと勿忘草色が冴を捉えた。その蕩けた瞳には未だ冷めきらない熱が孕んでいる。冴は、汗で頬に張り付いた雪の髪の毛を優しく払い、未だに小さく痙攣している雪にキスを一つ落とした。そして、ベッドサイドに置いていたペットボトルを手に取る。水を口に含んだ冴はもう一度雪にキスをした。すると、冴の口から雪へと水が流れ込んできた。それを雪は喉を上下に動かしてなんとか飲みこみ、喉を潤した。
『変なときにきてごめん』
ヒートのことだろう。眉を下げて、不安そうに謝る雪に、冴は彼女が何について謝っているのかを理解した。そういえば、帰ってきたときにも謝っていたな。なんて自分の服に包まれていた雪のことだけしか考えていなかった冴は、やっと気がついたのだ。
｢謝るな｣
雪の瞼にキスが落とされる。浅葱色には、熱が孕んでいた。そして、そこに映っている雪もまた、瞳に期待が滲んでいた。
『冴、好き』
｢知ってる｣
雪の腕が冴の背中に回る。どちらかのなんて分からない汗が、二人の間に滑り落ちてゆく。しかし、それも不快だと思わないくらいに冴は雪から触れられたことが嬉しかったのだ。
『冴は？』
『ちゃんと言って』なんて勿忘草色が目で訴えてくるものだから、冴は思わず笑みを零した。そんなこと聞くまでもない、それでも彼女が所望し喜ぶのなら、冴はそれを与えられずには居られなかった。
｢愛してる｣
予想以上の言葉。しかし、それに雪は嬉しそうに冴にキスをした。それは休憩はもういいという合図だった。
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うつ(プロフ) - レンヤさん» コメントありがとうございます！レンヤ様のオメガバースを好きになるきっかけになることができてよかったです🫶🏻楽しみにして頂いてありがとうございます🙇🏼♀️💕応援してくださってとても嬉しいです☺️ (2023年4月21日 13時) (
レス) @page8 id: c201149121 (このIDを非表示/違反報告)
レンヤ(プロフ) - 初めましてコメント失礼致します。作者様の前作にオメガバース作品の良さを教えて頂きました✨ 続編を作られていてこれからの続きが凄く楽しみです！かげながら応援しております！！ (2023年4月21日 8時) (レス) id: 315830c04e (このIDを非表示/違反報告)
うつ(プロフ) - 砂時計さん» コメントありがとうございます。続編も読んでくださりありがとうございます、！ドロドロ甘々なお話を目指しているのでそう言って頂けてと手も嬉しいです😿♡これからも二人のドロドロイチャイチャ生活を見守っていただけると幸いです💕 (2023年4月10日 11時) (レス) id: c201149121 (このIDを非表示/違反報告)
うつ(プロフ) - 真昼さん» そう言って頂けてとても嬉しです、！不定期更新ですが、気長にお待ちください🫶 (2023年4月10日 11時) (レス) id: c201149121 (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - コメント失礼します。続編、おめでとうございますっ、また、お二人のお話を読むことが出来てとても幸せです😭♡ 作者様の仄暗さと甘ったるさの詰まった感情描写がとても美しくて好きです。これからも作者様のペースで更新のほど頑張ってください！！ (2023年4月1日 9時) (レス) id: 9f48da2d13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うつ | 作成日時：2023年3月20日 9時
