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『県大会?』

「そう、忙しかったら全然いいんだけど……」

『ううん、行くよ』


夏が終わって、本格的に寒くなって来た頃に雪と潔はいつかの幼いときのように、肩を並べながら帰路を歩いていた。いつの間にか、雪よりも潔の方が身長が高くなっていて、雪と同じ高校生になっていた。


「でも勉強とか……」

『指定校推薦もらって受かったから大丈夫』


雪が着ている制服は埼玉県でも一番を誇る名門校だった為、高校三年生の雪は大学受験の真っ只中だったのだ。サッカー部の先輩である三年生が受験勉強に苦しんでいるのを知っていた潔は心配そうな表情で雪にそう聞くが、その名門校の中でも学力も素行も良かった雪は第一希望としていた大学から見事に指定校推薦をもらい、先日に面接を受けに行き受かっていた。そのため、今のところは勉強の心配は要らなかった雪は潔の誘いを喜んで受けた。そんな雪に対して潔の中で彼女の株はまた大きく上がっていた。


『レギュラーかぁ、世一くん上手だもんね』


『楽しみ』と柔らかく笑う雪に潔も頬を緩ませた。潔にとって雪は頼れる姉のような存在だった。潔が勉強で分からないところがあれば雪は嫌な顔を一つもせずにそこらの家庭教師よりも分かりやすく潔に教えてくれた。また、潔が親に叱られた時には優しく潔を慰めて一緒に親へ謝ってくれたこともあった。そんなお人好しで、潔の心の拠り所である雪を潔はとても尊敬しており姉として大好きだった。

そして雪も潔を弟のように可愛がっていた。「雪ちゃん」と名前を呼ぶ姿は身長が高くなって声変わりをしたって幼く見えて、雪にとっては何とも潔が可愛らしく見えた。


『世一くんのシュート期待してるね』

「おう!」


二人が肩を並べ歩いている様子は、まるで本物の姉弟のようだった。

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うつ(プロフ) - 砂時計さん» こちらこそ読んでくださりありがとうございます。冴くんの執着心と激重感情を描きたかったので、少しでも楽しんでいた抱けたのなら幸いです♡たくさん褒めてくださりありがとうございます、!わたしも砂時計様に読んでいただけて幸せです😿 (2023年4月10日 11時) (レス) id: c201149121 (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 初めまして。この度は素敵な作品を書いて下さりありがとうございます。1話目の何がなんでも夢主を手に入れようとする激重冴くんに心臓を撃ち抜かれ、一気読みしてしまいました。ストーリーのテンポも、揺れ動く感情描写も素敵で…っ 作者様の作品と出会えて幸せです😭 (2023年3月27日 12時) (レス) id: 9f48da2d13 (このIDを非表示/違反報告)
うつ(プロフ) - 仙波さん» オメガバースって本当に素晴らしいですよね、!そう言って頂けて嬉しいです、ありがとうございます! (2023年2月13日 11時) (レス) id: 20ff7f32df (このIDを非表示/違反報告)
仙波 - オメガバ!!オメガバ!!!オメガバ作品はなんでも読む人です、めっちゃ面白いです。 (2023年2月12日 18時) (レス) @page1 id: 66b0f4d018 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うつ | 作成日時:2023年2月5日 0時

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