悠仁くんの天然タラシ野郎！【呪術廻戦】

貧血 ページ9

◇



『…ん』


「気がついた？」



段々と意識が覚醒して目を開ける。

横を向くと、五条先生が座っていた。



『せ、ん…せ』


「気分は？どっか痛いところある？」



どうやら、私は意識を失っていたみたいだった。

気分も悪い訳ではないし、痛いところも特にない。何が原因でこうなったのか、よくわからない。



『…ううん』


「よかった。今硝子よんでくるから」



忙しいのに、ここに来てくれたのだろうか。

なんだかんだ、しっかりしているんだ五条先生は。



『あの、私…なんで、ここに…』


「恐らく、貧血だってさ」


『貧血…』


「そ。ちょっと顔色悪かったかよ」


『そうなんですか』



まさかの貧血。

確かに、定期的に貧血でフラフラすることがよくあるから今回は一段とそれが酷かったのだろう。

納得した。



「泣き痕。少しうなされてた」


『…ぇ』



そう言われて、さっき見ていた夢のことを思い出す。



「僕は硝子呼んだら仕事があるから。ゆっくり休んで」


『忙しいのに、すみません。ありがとうございます』


「いいの、いいの。じゃね」



そう言って五条先生は硝子さんを呼びに行った。

やっぱり貧血らしくて、どうやら倒れそうになった寸前に悠仁くんが支えてくれて怪我はなかった。

その後、現場に残っていた伊地知さんの車でここまで運ばれ、肝心な悠仁くんといえば自習練に行ったそうだった。



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