悠仁くんの天然タラシ野郎！【呪術廻戦】

【番外編】付き合い方 ページ31

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悠仁くんと付き合い始めて割とすぐに気がついたことがある。



「A、そこ段差あるから気をつけて」


「手つなご」


「やべー、今めっちゃキスしたい」



悠仁くんは、近年稀に見る肉食系男子であったのだ。

いや、草食といえばそうなのかもしれないが彼はあまりにも色んなことをスマートにやってのける。

危ないところがあったらすぐに声をかけるし、申告してから手を繋ぐところがすごくくすぐったいし、何よりも自分の欲を素直にぶつける。





『(沼らないわけがない…)』





私は、ものすごくいい人を捕まえてしまったかもしれない。

意外と鈍感な部分があると思っていたから、恋愛にはさほど興味がなく、あったとしても優先順位は低いのではないかと若干思っていた。

しかし、全くそうではないことを知った。



『悠仁くんとの付き合い方がわからない…』


「……はあ？」


『これはね、深刻なんだけどね、悠仁くんね、本当に何でも自然にやるから怖いの。スキンシップとかエスコートとか。あれ何？一種の才能。沼』


「惚気ね」



「というか、Aがそんなに饒舌なの初めて聞いたわ」と野薔薇ちゃん。



『…恥ずかしい』


「順調なら何よりよ」



野薔薇ちゃんは「これだから恋愛は…」とブツブツ言いながら頬杖をついたが、私はお構いなしに食い気味に話を続けた。



『いや今はそこじゃなくて！悠仁くんがあまりにも積極的すぎるから…』



自分がかなり大きな声を出していることも知らず、そのまま話を続けようとしたその時。





「呼んだ？」





本人が背後から登場して、思い切り肩が上がる。



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