31話 空手とテコンドー ページ33
マイキーside
「あの子がああなったのはワシのせいなんじゃ」
「どういうことっすか?」
やけに重苦しく放たれた言葉に千冬が疑問を持つ。
「帰ってきたばかりのあの子に、もうテコンドーはダメだと、テコンドーだけじゃ道場はやっていけないと言ってしまったんじゃ」
「イマイチよくわかんねーんだけど?」
それのなにがダメだったんだ?と思っていると今まで黙っていたケンチンが口を開いてそう聞いた。
爺さんさんの話をまとめると、テコンドーを教えたのは爺さんだったこと。
父親は今もミカに空手をさせたがっていること。
爺さんはミカとテコンドーの習得者を増やす約束をしたのに破ってしまったこと。
そのせいでミカが自暴自棄になったんじゃないかってこと。
そしてもしかしたら空手のことを嫌っているんじゃないかってこと。
この前の反応からして、空手に何かしら思うところがあるのは確実だな。
「__とりあえずアイツと話してみなきゃわかんねーな」
俺がとっくに冷めた緑茶を飲んでそう言うと、千冬とケンチンが続けた。
「俺からしたら一発殴らせろって感じっすよ」
「ははっ。爺さんAの部屋まで案内してくれるか?」
爺さんは頷き案内してくれた。そして、Aの部屋の前まで来ると一度深呼吸をしてノックをした。
「A」
爺さんが名前を呼んでも返事がない。
「...お友達が来とる」
爺さんはそこまで言うと、後は任せますと去っていった。
「A、起きてるんだろ...開けるぞ」
意を決して俺は扉を開けた。
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ルノチキ(プロフ) - 鎖骨さん» まじですか!?そう言って頂けて何よりです!最後まで読んでくださってありがとうございました。 (2021年10月1日 0時) (レス) id: c4cd32353d (このIDを非表示/違反報告)
鎖骨 - 凄い…めちゃくちゃいい話でした。。終わり方が最高です…!!グッとくるものがある…! (2021年9月30日 23時) (レス) @page42 id: c7ef1e87db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルノチキ | 作成日時:2021年8月23日 10時