15話 嫌な予感ほど ページ16
『じゃあ、俺今日は帰るから』
さよなら、と言って去ろうとするのを誰かに腕を掴まれて止められる。振り返ると、俺の腕を掴んでいたのはマイキーくんだった。
俺が首を傾げるとマイキーくんはなぁ。と口を開いた。
「明日もくるよな」
そう言うと同時に俺の腕を掴むマイキーくんの力が強くなる。
『?...そりゃあ、もちろん』
疑問に思いつつもそう答えるとマイキーくんはパッと手を離した。
「また明日な」
その言葉に頷いて、今度こそ2人と別れた。
マイキーside
数日ぶりに会ったミカは何だか元気がないように見えた。聞いてみると千冬と気まずいとか何とか。
「...なぁ。明日もくるよな」
今日はもう帰ろうと踵を返したミカに気づけばそう言って、腕を掴んでいた。
なんとなく、なんとなくだけど、ちょっと目を離したら消えちまうンじゃねぇかって不安になった。目の前には確かにコイツが存在しているのに。
俺の質問の意図がわかってないのか首を傾げつつもミカは答える。
『?...そりゃあ、もちろん』
そこで思わず腕を強く握りすぎてしまっていたことに気づいてすぐに離した。
ミカの腕にはほんの少しだけ跡がついていた。
「また明日な」
そう言ってミカの背中を見送った。
「マイキー」
ケンチンが少し意外そうな顔で俺を見てきた。
その目は何かあるのか、と心配そうだった。
「なんか心配になっちゃってさ。でも気のせいかも」
なんて言っててきとーに誤魔化した。
でも、次の日...本当にミカが来ないなんて思いもしなかったんだ。
「くるって言ったじゃん...」
あぁ、嫌な予感ほどよく当たる。
385人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ルノチキ(プロフ) - 鎖骨さん» まじですか!?そう言って頂けて何よりです!最後まで読んでくださってありがとうございました。 (2021年10月1日 0時) (レス) id: c4cd32353d (このIDを非表示/違反報告)
鎖骨 - 凄い…めちゃくちゃいい話でした。。終わり方が最高です…!!グッとくるものがある…! (2021年9月30日 23時) (レス) @page42 id: c7ef1e87db (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ルノチキ | 作成日時:2021年8月23日 10時