体育館裏で愚痴をぶちまける。５【青葉城西】

ヤンキーみたいな女の子、嫌いじゃないけども！！！ ページ8

「いてっ…！あんた…！」


「誰？」


『2年の結城A。消しゴム取ってくれる？あと、先輩にアンタって言わないでね？』



笑顔で近付く私。私が投げた消しゴムを、ケンカ売ってた女の子が拾う。

おや？一人は私のこと知っているみたいだ。



「は、早く消しゴム渡した方がいいって。」


「なんでよ。先輩であろうとも、この状況見られたら口封じするしかないでしょ。」



いるんだよなー！うちは人数の多い学校だから、こういう子一人いてもおかしくないんだよなー！

ヤンキーみたいな子？嫌いじゃないよ！！嘘です怖いです。



『えーっと転校生さん？』


「あ、はい…。」


『早よ逃げた方がいいよ。私この子たちに話があるから。』



怖がらせないように、笑顔で言う。

コクリとうなずいた女の子は、そのまま部屋を出て行った。



『さて…じゃあお姉さんとお話しよっか。』



深呼吸をする。おお、久しぶりだな。



『分かるわー！嫉妬しちゃうよね！って言うかそういう子に限ってさ、なんかすると思うジャン。
実際さっき言われて図星だったでしょ？あー、私もそうだわー。ただ可愛いだけじゃなくってさ、裏があると思っちゃうよね。
だけど実際なかったりすると自分恥ずかしいと思わない？あと、殴るのは良くないと思うよ。
自分だって殴られたら嫌だとは思わない？ちなみに私聞いてたからそのこと全校生徒に喋っちゃいそうだし。
あ、なんか優等生みたいに話しているけど、私全然優等生じゃないただのモブ。って言うか可愛い子って罪だよな！分かる！
可愛い子ってちょっと滅んでほしいよね！！！』



可愛い子は罪。まぁそこがいいんだけど。

実際、可愛い「だけ」の性格ブスには会ったことがあるからね。アー思い出したくない。

ちょっと脅しも入っているけどね。



「す、すみませんでした！消しゴム返します！！」


『見た感じ…私に会ったの2回目？』


「は、はい。」


『もう2度としないでね、私地獄耳だから。』



笑顔で手をヒラヒラ振って、その女の子たちを退散させる。ちょっと悪いことしたけど…後で謝りに行こう。うん。消しゴム投げるのはまずかったわ。

【実録】色々くだらない。→←1年の可愛い子。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す