今日:13 hit、昨日:13 hit、合計:13,383 hit
小｜中｜大
ネガティブすぎ。 ページ17
「ごめんさくさく、これ」
「……ん」
私は自分のポーチの中に入っている除菌ティッシュを渡した。
さくさく、多分私の口を咄嗟にふさいだから気にしているなと思ったんだ。
公演に着いた私たちは、ベンチに腰掛ける。
さくさくは自分のハンカチを尻にちゃんと敷いて。
「さっきの返事」
「！」
「いいのか……俺で」
「う、うんっ」
「俺、ネガティブ……らしいし」
「知ってる」
「潔癖症だし」
「私もそうだよ」
なんか、さくさくに注意されていたら私も気を付けるようになったし。
「めんどくさいし」
「うん」
「部活、忙しいし」
「うん」
「……イライラさせるかもしれない」
「も〜ネガティブすぎ！」
そんなの言ったら、私だって全部当てはまっているしね。
「さくさくとはさ、幼馴染だって思っていたけど……やっぱり、どっか気になってたんだ」
「！」
「さくさくが告白されているところ、偶然聞いちゃったんだけど、
自分でさくさくの恋応援するって言って、自分が諦めようとしていたのかもしれない。
それと、やきもち焼いてた」
私はベンチからスッと立ち上がり、一歩二歩と歩く。
そして座っているさくさくのほうに振り返った。
「だから、今すっごい嬉しい！ さくさくのために、私頑張るねっ！」
「……別に頑張らなくても隣にいるだけでいい」
「えへへ」
幼馴染から恋人って、どうなるんだろう。
でも、いつもより少し……ううん、すっごく近づけた気がする！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 59人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
