検索窓
今日:14 hit、昨日:13 hit、合計:13,384 hit

私馬鹿だから。 ページ15

「どうしちゃったの?さくさく……急に名前呼ぶなんて」



俺がAのことを名前で呼んだのは、名前呼びを確認した時以来だ。

改めて向き直って呼ぶと、こっ恥ずかしい。


 
「……Aのおかげで、俺はここまでこれた。感謝する」


「さくさく!?急に何?雪でも降るんじゃないかな〜……」


「これからも、応援してほしい」


「……うん、そのつもりだよ。がんばれさくさく!」


違う。違う違う。そういうことを言いたいんじゃない。俺は……。



「私は、さくさくの心がちゃんと伝わりますようにって、応援するよ!」


あぁ、そうだ。

この鈍感女にちゃんと伝えないとな。

応援してくれたんだったら、それ相当に答えないと。



「俺は……お前の隣にいたい」


「え……?」


「だからっ……これからも一緒にいろ。俺の、隣に」


「……」



ぽかんとしていたAの顔は、だんだん赤くなっていくのが分かる。



「さ、さくさく何言ってんの? 私は幼馴染だし、これからもずっと一緒じゃん!?」


〜〜っ! このにぶちんが!



「……もういい」


「待ってさくさく!! ごめん、私馬鹿だから、ちゃんと伝えてくれないと分からない!!

そ、それって私のこと……好きってこと……!?」


「…………ん」



マスクがもう少し大きけりゃ、顔全体隠せられるのに。

なんでここまで言わないと伝わらないんだよ、馬鹿。

恥ずかしい。→←たわいもない会話。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (52 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
59人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:いすだ | 作者ホームページ:応援のすとーりー  
作成日時:2023年7月14日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。