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ん。 ページ37

「そういえば、りんご飴欲しがっていたよな」


『ん』


「俺も食べよう。おっちゃん、りんご飴二つ」



お金を払い、二つ受け取る。

一つをAに渡せば、目を輝かせている。

今回の第二の目的はこれだもんな。

飴でコーティングされている姫リンゴは、綺麗だ。

かじれば飴の甘さとりんごの酸っぱさを感じる。



「うまい!」


『ん』


「そういえば食ってばかりいるけど、太らないかな……」


『ん……』



気にするところはそこなのだろうか。と思ったけど、今日は特別な日だ。

射的をしたり、スーパーボウル掬いをやったり。

言葉は通じずとも、二人で笑いあったり。

設置された古びたスピーカーから、「まもなく花火打ち上げです」とアナウンスが入る。



「っと……もうこんな時間か」



皆一斉に同じ方向に動き出す。

だけど、俺たちは逆の道を進んでいく。

とっておきの場所がそこだからな。

やはり、波に逆らっているせいで離れそう。



「A!」


『ん……!』



手を軽くつかんでいたけど、腕をつかんで離れないようにする。



「無理はすんなよ」


『……』



人も何とか抜けたところで、目立つ銀髪……リエーフが20m先くらいにいた。



「おぉ、よかった……ん?」



俺の浴衣の裾をつかんだA。うつむいていて表情は見えない。



『あ、ありがと……』


「いいって、全然」



背中を押して、一緒に歩いていく。



「あ!Aさん黒尾さん!よかった〜!」


「早いなリエーフ」


「特等席、取られちゃまずいですからね!まぁ穴場すぎて全然いませんけど!

Aさん、そういえばりんご飴買えました?」


『ん』



頷いてリエーフと仲良く会話をしているAを見れて安心する。

俺以外とでも、ちゃんと話せるようになればいいけど。

そもそも俺はAの「ん」だけじゃ分からない。

だから無理して話させているんじゃないかとも思っているくらいだ。

無理はしていないと思っているけど……まぁ、嫌っていうしな。



「黒尾さん!早く早くー!」


『ん』


「おー」

ん……→←ん゛



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メグメグ - お久しぶりです!夢主さんが話した!!興奮のあまり椅子から落ちてしまいましたw作者さんのペースで更新頑張ってください! (2020年3月30日 8時) (レス) id: cb17b2775c (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン♪@塩キャラメルも美味しいよね!(プロフ) - 夢主ちゃん可愛い.......!!頑張ってください! (2020年3月21日 20時) (レス) id: 538cc2e76e (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - メグメグさん» はじめまして、コメントありがとうございます!毎日更新は難しいですが、なるべくできるようにがんばります! (2020年3月2日 1時) (レス) id: cfa7055438 (このIDを非表示/違反報告)
いすだ(プロフ) - macyaya4さん» 返信遅れてすみません!応援嬉しいです!がんばります〜! (2020年3月2日 1時) (レス) id: cfa7055438 (このIDを非表示/違反報告)
メグメグ - 初コメ失礼します(?)すいませんコメント前にしたか忘れてしまいました!(笑)本題に戻ります!毎日まだかなぁまだかなぁと待っています!更新頑張って下さい!応援します! (2020年2月15日 15時) (レス) id: cb17b2775c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いすだ | 作者ホームページ:無口のすとーりー  
作成日時:2020年1月18日 16時

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