体育館裏で愚痴をぶちまける。７【青葉城西】

岩泉先輩は腕まくってるぞ常に！ ページ40

第２セットは、京谷君をスターティングで出すことに。



「お前は基本好きにやっていいけど、足引っ張るならひっこめるからな！」


「……。」


「無駄に危ないプレーはすんじゃねえぞ。」


「…うす。」


「何で岩ちゃんにだけ返事すんだよ！！」



及川パイセンの時、そっぽ向いてたな…とりあえず及川パイセンにざまあ味噌漬けたくあんポリポリって視線おくっとこ。



「京谷…岩泉さんに色々と勝負ふっかけて尽く負けてから、岩泉さんにだけは従うのな…。」


「狼社会的な…？」


『思い出してみると、腕をまくっている岩泉先輩しか思い浮かばないんだが。』



球技大会、全校マラソン、文化祭の腕相撲大会もずっと負けてる京谷君。

まて、私は岩泉先輩が袖の部分をまくり上げている所しか想像できない。

いやいや、まずは試合に集中だ。

東峰さんのサーブだけど、アウトと渡が見切る。ナイスジャッジだ。

次は及川パイセンのサーブだけど、威力をあげていく。

それもアウトだった。でも、だんだん焦点あってきているのが凄いと思うけど。

ツッキーのサーブ。ネットインし、岩泉先輩が拾う。



「ナイスカバー岩ちゃん！」



田中君がスパイクを打つが、渡君がナイスレシーブでとる。

なんだよ、渡君今日いつも以上に絶好調ジャン！

及川パイセンにボールがいく。誰にトスをする。



「狂犬ちゃん！」



オープントスをするってことは…京谷君のあの必殺技が出るって訳だな！

ネットのほぼ真横から助走をつけ、溜めて溜めてからはじき出すスパイク。

ブロック３枚なんて無視して、超インナースパイクを打った。



『っし！』



ま、喧嘩なんかしながら私は京谷君を応援しているわけだけれども。

拳を前に出すと、京谷君はそっぽを向きながらも拳を作り、私の方に向けた。

潔いッス…。→←京谷め！テメエ許さんぞ！

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