体育館裏で愚痴をぶちまける。７【青葉城西】

ど真ん中ズドーン！！ ページ31

ラリーは何度も続いていく。精神的にも、体力的にもみんな疲れるころだ。

渡君があげたボールは、及川パイセンの方に行く。



「岩ちゃん！」


「オオッ！」



ここで、伊達工は3枚の最強3枚ブロック。

岩泉先輩は179cm。190cm台のいるブロックを突き破るための勝負に出たんだ。



『いけっ！』


「締めが甘いぜ。」



岩泉先輩は、黄金川君の腕の間を通し、スパイクを決めた。



「「！？」」


「…う、腕のど真ん中抜いたー！！」



凄い、よくブロックが見えていたんだ…。



「っし！」


「スゲーぞ岩泉！」


「かっこいい奴め！」


「岩泉さんすげーッス！！」



皆にガシガシとやられる岩泉先輩。及川パイセンは少し離れた方で、ぼそりとつぶやいた。



「…俺もまだまだっすなぁ。」



岩泉先輩が、ベンチに座っている私に向かってきた。なんだなんだ。



「結城。」


『？』



手を広げてきたので、私は「？」を浮かべていた。…あ、そういう事ね。

私は手を広げて、岩泉先輩の両手にバチーン！！とハイタッチをする。



「「いって…！！」」


「何やってんの二人とも。整列整列ー！」



岩泉先輩に強くやり過ぎた…感情はいり過ぎた…。

手は、ずっとジンジンとなっていた。

イライラマックスの京谷君。→←勝負させてやれ。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す