反社会的ユメノクニ。| Ryosuke.Y

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「今夜は遅くなるからホッパーのことよろしくね」

「はいよ。っつーか猫なんかよりお前、自分のこと心配したら？」

「え？」



同時に足元で鳴った鈍い金属音、
おもむろに視線を落とすと



「ちょ、ハサミ投げ…っ、 馬鹿！！」

「あぁ？ 馬鹿はそっちだろ。……ほらよ」



薄ら笑いで突き出された顎に、玄関先の姿見に目をやる。


すると…



「やっっっ！」



まだ紐が付いたままの値札がジャケットの裾でプラプラと揺れていた。


「な？ 馬鹿はお前だろ？
分かったならさっさと稼いで来いってんだ」



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