反社会的ユメノクニ。| Ryosuke.Y (ページ13)

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アンダーグラウンドな世界は常に命の危険と
隣り合わせである。
都合の悪い人間は蝉のようなプロによって虫
を潰すようにあっさり殺られてしまうのだから。

過去とはいえ、自分も淀んだ空気を吸った人
種である以上、いつ命を狙われてもおかしく
なかった。

どれだけ危ない橋を渡ってきたか…
彼といると恐ろしくなる瞬間がある。

それが決まって
行為の最中だった。

＊＊＊

蝉「なにビビってんだよ」

「やっ……」

よほど怯えた顔をしていたのだろう。
我にかえると狂気の沙汰と化した彼は、もう
そこには居なかった。

代わりに向けられていたのは、
美しい青年の不敵な笑み。
恐怖で慄いていた全身からふっ、と力が抜け
たわたしは

「…………もっと激しく」

上体を起こし、
艶やかなその唇に自ら深く…

口づけた。

＊＊＊

ギシッ…ギシッ

「あッ……っ、」

腰を持ち上げ律動する癖のある彼は、一度コ
トが始めるとなかなか果てる事をしない。
嬌声を上げその衝撃を受け止めれば、すぐに
わたしの体力も限界に達してしまう。

蝉「もしかしてもうギブ？
女泣かしてまでなんていくらクズの俺でも趣
味じゃねー」

言いながら自身を接合部から引き抜いた彼。
突き飛ばされ後ろに倒れ込んだわたしは、糸
が切れたマリオネットのように

そのまま
くったりとベッドに沈んだ。

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