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「そんなことより、この話が薫さんの耳に入っちゃうのが困るんだけど。」

そう言ったら、みっくんは、

「さすがに略奪された本人に、そんな話するヤツはいないんじゃない?」

とか言ってくるけど。

「略奪なんかしてないって。
そもそも、高嗣と付き合ってもないのに。」

「じゃあ、何でこんな話になるわけ?」

「それは…。」

そう言いかけたところで、店に高嗣と薫さんが入って来て、

噂を知ってるお客さんもいたりで、店内は一瞬変な空気になる。








「今日はAちゃん、キッチンで横尾さんの手伝いしてて。
フロアーは俺がやるから。」

って、みっくんは私をキッチンに押し込んだ。

キッチンはランチタイムで大忙して、クルクル働いている間にあっという間に時間は過ぎ。

ちらっとホールを覗いたら、何故か高嗣と薫さん、みっくんの3人だけが店内に残ってて、

3人でテーブルを囲んで、何か深刻な話をしてる。

「こら、洗い物まだ残ってっから。」

横尾さんに軽く頭を叩かれて、2人並んで洗い物。








「昨日、あれから何かあった?」

横尾さんはいつも、さりげなくこういう話を聞いてくれるよね。

だからついつい、話してしまうんだって。

昨日のあれからのこととか、全部。

「なんか、昨日は激動の1日だったね。」

なんて笑われるけど、私は全然笑えない。

「北山も間に入ってるし、うまく断れるんじゃない?ニカも。」

「…うん。」

わかってるけど、なんだか心配。






しばらくしたら、店のドアが閉まる音がして、みっくんがキッチンに戻ってきた。

「2人、今帰ったから。
明日、薫ちゃん島出てくって。」

「明日?
今月いっぱいいるんじゃなかった?」

「まあそのつもりだったみたいだけど、
さすがに居られないよね、この島には。」

なんか…、とんでもなくいたたまれない気持ちになる。







「…私のせいだよね。」

つい、零れてしまった言葉に、

「違うよ。
悪いのはニカだって。」

そう、みっくんは言ってくれるけど。

私がこの島に来なければ、2人は今、どうしてた?

普通に付き合ってたんじゃないかな。

そう考えたらなんだか、心臓までバクバクして来る。

2人の人生を変えちゃったのかな、私は。

「Aちゃんがいてもいなくても、2人はうまくいかなかったとと思うよ。
ニカの様子を見てたら、とても薫ちゃんを好きとは思えなかったし
それに、ニカもきちんと断ってたよ。
薫ちゃんのこと傷つけないように。」

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わかめ(プロフ) - ライラさん» まさかのみっくんの、「ごめんガチで早く寝て」でキュン死にしてもらえるとは!!!感無量です、ありがとうございます(*^-^*) (2016年11月6日 23時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - ごめんガチで早く寝てくんね?のみっくんにキュン死に〜( *´艸)ちょこちょこでてくるみっくんにやられっぱなしです(*`▽´*) (2016年11月6日 18時) (レス) id: db3aa51c9f (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - はるかさん» 高嗣さん、ちょっと今までない強引ぶりを出してみました。つか、こんな高嗣さんが見てみたいという願望からwww高嗣はやる時にはやる男です(*^-^*) (2016年11月6日 17時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - はぁ、ヤバイヤバイ高嗣がステキすぎる。いい男すぎる。ここのところドキドキしっぱなしです。恋愛偏差値70ってすごいね。高嗣にはその素質があったんだよ、きっと…。主人公ちゃんが開眼させたのね。ふふふ(*^^*) 続き楽しみです。 (2016年11月5日 16時) (レス) id: 82790df662 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - まなさん» 邪魔させちゃいましたーwww毎日しつこく更新してるのに、読んでいただいてありがたいです(´∇`)これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年11月4日 0時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年10月13日 0時

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