敗北を見る ページ48
関東大会決勝戦は予定通り行われた
しかし、それは敗北であった
重い空気が充満する
涙は見せずとも、心は泣きそうで
悔しさを抱えたまま次へと進まなければならない
立海のメンバーは、それぞれの思いを今1度確認する
真田はあの日、彼の家で何かがあったのは間違いない
だがどれだけ聞いても問いただしても答えなかった
助けたはずなのに、どうしてだ。と小さく呟く声が時々風に乗って聞こえてくる事がある
ブン太は特定のカフェ店へ頻度よく行くらしい
1人のはずなのにまるで2人で食べているような動きで
楽しそうに、それなのに悲しそうな顔でパフェを食べている
柳生は反省の色を誰よりも濃くしていた
悪夢だけは見たくないとたまに呟いているのが聞こえる
それでも、、と何度も言いかけているがその先を発することはまだ無い
仁王は心ここに在らず、といったところ
元々考えが読めないが
声をかけてもぼーっとしている事がある
ペテン師であることすら忘れてしまったのかと思うこともあるくらいに
ジャッカルは皆の動きがいつもと違うと気づいていた
それでも出来ることが無かったことにどうしようもない感情が湧いている
一体、何が正解だったのだろうか
赤也は常に石を手にしていた
大会後は悔しさから物に当たることもあった
一度石を投げようとしているのを見た
しかし思い当たることがあるのか投げることは無く
苛立ちと共に静かに石をポケットに入れていた
柳は自身のノートに石とその意味を書き連ねている
自分が側にいながら、彼の意識が落ちていくのを
淡々と見ることしか出来なかった
もしかしたら一番責任を負っているのかもしれない
幸村は、、、
そんな皆を見ながら、分からずにいた
答えもその先も不明なまま
1人だけ、置いていかれそうな感覚に陥っていた
敗北の後もかけるべき言葉は出なかった
何故、何故、何故
ただ反復する虚無に答えは映らない
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MizukiR(プロフ) - ぱーぷる姫さん» ありがとうございます！とても嬉しいお言葉、励みになります。石も色々出てきますので今後もぜひ楽しみにしててください！ (3月5日 0時) (
レス) id: a1fa26a328 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷる姫(プロフ) - 私も石が好きなので楽しく読ませてもらってます！ (2月16日 9時) (レス) @page15 id: 4d7ac923b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MizukiR | 作成日時：2023年11月12日 23時
