29話 ページ29
｢……僕が悪かったよ。とりあえず、君の手当てをさせてほしい、A｣
｢違う……そうじゃないの……！！
そんなのが聞きたいんじゃない！！｣
自分がロケットチェアで飛ばされ荘園へ戻った時、A達はまだ帰っていなかった。
手当てを受けて部屋に戻った頃、まだ傷がむき出しのままのAが飛び込んできた。
一通り怪我の心配をされたあと、始まったのはお説教。
どうやら最後に庇われたことを怒っているらしい。
｢イライはいつも、なんでも一人でやろうとする。
ここの招待状ことも、村の人達のことも、ギリギリまで教えてくれなかった！｣
｢君に心配をかけたくなかったんだ。分かってくれ｣
彼女は今にも泣きそうな顔で服の裾をギュッと握る。
｢私はそんなに頼りにならないの……？
一緒に問題を解決したら、そうしたら村を出ようって約束してくれたのに……突然一人おいてきぼりにされた気持ちが分かる！？｣
嗚呼、本当にそれは悪かったと思っている。
君は笑顔で見送ってくれたから大丈夫だと思っていたのに、そんなに苦しかったなんて。
いつの間にかゲームに関係の無い不満が爆発しているようだった。
ごめんねA。ただ、ただ僕は
｢君を守りたかっただけなんだ｣
｢……守りたかった………？｣
彼女の表情は晴れない。
｢ううん……だって、イライが居なくならなかったら、私は、私はあんな…………！！ッ｣
そこまで言って、ハッと口を塞いだ。
ここへ来る前、何があったのか教えてくれないかい？
そう聞いても、口を抑えて俯いたまま。
傍に寄ろうとすると、
｢ごめん……もう、部屋に戻る｣
それだけ言って、出ていってしまった。
後を追うことは出来なかった。
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えるみ(プロフ) - あねもさん» 閲覧ありがとうございます！花言葉についてはあえて触れなかったのですが、分かってくれる方がいて嬉しいです……！ (2019年9月22日 16時) (
レス) id: 58f336f1ac (このIDを非表示/違反報告)
あねも(プロフ) - とてもおもしろかったです！最後に出てきた紫色のアネモネは、あなたを信じて待つという意味ですか？私自身、紫色のアネモネがとても好きなので嬉しくて思わずコメントしてしまいました！完結、お疲れ様でした！ (2019年9月22日 4時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
えるみ(プロフ) - *まめ丸*さん» 感動してもらえたなんて嬉しいです.......！またいつか新作作った時はよろしくお願いしますね！ありがとうございました！ (2019年8月15日 11時) (レス) id: 24de3ea6a1 (このIDを非表示/違反報告)
えるみ(プロフ) - カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)さん» 完結させられて良かったです！閲覧ありがとうございました！ (2019年8月15日 11時) (レス) id: 24de3ea6a1 (このIDを非表示/違反報告)
*まめ丸*(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すごくよかったです!感動しました!!えるみさんと出会えてとても幸せでした!!そしてお疲れ様でした!!えるみさんの素敵な作品いつまでも待っています!!えるみさんや作品大好きです!!えるみさんの幸せを願って。また会える日まで!! (2019年8月14日 21時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるみ | 作成日時：2019年7月13日 17時
