27話 ページ27
｢おや、負傷状態の君が来たんだね。意外だな｣
｢っイライ！！無茶はやめて！！｣
カウントダウンの進むチェアに縛られ苦しそうに叫ぶ彼女へ、真っ直ぐに走る。
｢お仲間は見捨てられないのかい？愚かだ……なぁ！！｣
その鉄線に手をかけた瞬間、サーベルで切りつけられてその場に倒れ込んだ。
刹那、戦場にサイレン音が鳴り響く。
最後の力を振り絞って立ち上がり、拘束を解いた。
｢走れ！！！！｣
上手くスピードのでない彼女の背中を押し、庇いながら向かう先は………
｢ジェットコースターに乗って！！今終点をエミリーさんが開けてくれている！！｣
｢行かせないよ｣
冷たい声と共に、自分にサーベルが勢いよく振り下ろされた。
｢ピュイ！！｣
その瞬間、青白い光と共に羽が宙に舞う。
梟が代わりに攻撃を受け、相手が困惑している間に何とかジェットコースターに乗り込み発車した。
エミリーからはゲートが開いたとのメッセージ。
激しい浮遊感に目を瞑りながらも終点に到着した。
手を引いて停留所から降りた頃、写真家は真反対の場所で一人呟く。
｢あと5秒………3.2.1｣
ゴゴゴゴ……と嫌な音がする。
もうゲートは目の前だと言うのに。
赤い影と共に、ヤツの姿が現れた。
そう、"瞬間移動"だ。
やっぱりそうくると思っていた。
そう、分かっていた。
だから……………
君を逃がす方法もちゃんと考えていたさ。
……方法といっても実に単純だけれど。
｢そのまま走れA！！！！｣
ハンターの目の前でクルリと振り返って足を止め、そのまま攻撃を受けた。
激しい痛みの後に地面に叩きつけられる。
｢イライッ！！！！｣
｢A早く！！もう無理よ！！｣
｢でもイライが、イライがそこに！！！！｣
エミリーに腕を捕まれ、ゲートの中で叫ぶ彼女にハンターが迫る。
｢エミリーさんAを！！
頼む、行ってくれ！！！！｣
ギリギリのところで外へ引っ張り出し、脱出して行った。
しばらくの間遠くから聞こえる自分の名を呼ぶ声を、冷たい地面で聞いていた。
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えるみ(プロフ) - あねもさん» 閲覧ありがとうございます！花言葉についてはあえて触れなかったのですが、分かってくれる方がいて嬉しいです……！ (2019年9月22日 16時) (
レス) id: 58f336f1ac (このIDを非表示/違反報告)
あねも(プロフ) - とてもおもしろかったです！最後に出てきた紫色のアネモネは、あなたを信じて待つという意味ですか？私自身、紫色のアネモネがとても好きなので嬉しくて思わずコメントしてしまいました！完結、お疲れ様でした！ (2019年9月22日 4時) (レス) id: 8c1c97f69f (このIDを非表示/違反報告)
えるみ(プロフ) - *まめ丸*さん» 感動してもらえたなんて嬉しいです.......！またいつか新作作った時はよろしくお願いしますね！ありがとうございました！ (2019年8月15日 11時) (レス) id: 24de3ea6a1 (このIDを非表示/違反報告)
えるみ(プロフ) - カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)さん» 完結させられて良かったです！閲覧ありがとうございました！ (2019年8月15日 11時) (レス) id: 24de3ea6a1 (このIDを非表示/違反報告)
*まめ丸*(プロフ) - 完結おめでとうございます!!すごくよかったです!感動しました!!えるみさんと出会えてとても幸せでした!!そしてお疲れ様でした!!えるみさんの素敵な作品いつまでも待っています!!えるみさんや作品大好きです!!えるみさんの幸せを願って。また会える日まで!! (2019年8月14日 21時) (レス) id: 7b0adad536 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えるみ | 作成日時：2019年7月13日 17時
