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ht「は？知ってた…？」
大きく見開かれた黒い瞳は真っ直ぐ私を映す。
いつも冷静な印象のあるひとらんらんの驚く顔は初めて見た気がするな。
『初めてこの部屋に通された時、机の上に植物がいくつか並べてあったのが目に入りました。その時は何も思わなかったのですが、出発する前に事前情報として薬草を調べたときです。私に命じた件の薬草が手元にあると知ったのは。ま、そもそも動植物を大事にする貴方がいつ帰ってくるかも知れない無能に命を任せるようなことはしないと踏んでましたけど。』
ht「ふ、ははっ。そっか“カメラアイ”か…そういえば厄介な能力持ってたね。だったらなんでわざわざ自分の命を捨てるような行動取ったの？証拠はあるんだから俺を問い詰めればよかったじゃん。」
嫌味ったらしく見下すような視線に変わる。見慣れた視線を受け止めて彼と瞳を交える。ひとらんらんはジッと私の答えを待っているようだ。
『答えは単純です。私はただ「貴方に認めて貰いたかった」それだけ。』
ひとらんらんは何も発しないけど、その深く輝く黒い瞳には明らかな動揺が浮かんでいた。
『あなたの言う通り証拠を揃えて薬がある事を問い詰めても良かったかも知れない。でもそれじゃダメなんです。私は貴方に元々ある力を証明したかった訳じゃない。ひとらんらん、貴方に私の本気と可能性を見せたかった。』
小さい窓から薄く差し込む光がひとらんらんの顔を照らす。軍人にしては白い肌に光が反射して輪郭をぼかしている。
一歩、彼に近づいた。
左手で花を差し出すとスポットライトを浴びてるように花弁が輝きを増す。
『この花は私の誠意の証です。お願いです。ひとらんらん様。私に体術を教えてください。』
右手を左胸に当て頭を下げる。この国での正式な場での最敬礼。風の音と動物たちの身動ぎする音だけが静かに流れていく。
右手が鼓動を感じている。
いつもより早く大きく鳴る心臓に自分が緊張してるんだなってことを実感し、乾いた喉に唾を流し込んだ。
ht「君の誠意はわかった。
…でも、嫌だ。」
『……っ、それでも』
諦めない、と続けようと顔を上げた。だけど、その先は言わなかった。ふわっと包み込まれた左手が全てを語っていたから。
ht「まずはその怪我を治すこと。毎朝5時半中庭に来て。水やりと動物たちの世話から始めるよ。」
『はい！！よろしくお願いします！』
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もち(プロフ) - そらと。さん» そうだったんですね！！少しそうではないかと思ってたところもありまして！！本当にこの作品大好きです！応援しております。 (2021年2月22日 19時) (
レス) id: 21f698680c (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - もちさん» こんにちは！ハマって頂けて嬉しいです！！読み返してみて確かに言葉不足だなって思い修正しました。ありがとうございます！簡潔に言うとknさんの後ろに敵さんが居たので守るために発砲しました笑 (2021年2月22日 19時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - こんにちは！！この小説めっちゃハマりました！！読んでいて思ったのですが、なぜ夢主はknさんを撃ったんでしょうか、、？自分も考えてみたんですが理解力が足らないようで、、笑何か意味があるんでしたら教えて欲しいです！！！長文失礼しました。 (2021年2月22日 18時) (レス) id: 21f698680c (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 糜爛さん» 憧れ詰め込んでたらメンタル最強女子が出来上がってしまいました、、、wお気に召したならよかったです(・∀・)頑張ります！ (2021年1月9日 13時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
糜爛(プロフ) - 主人公凄い…なんでそんな勇気あるんだ。カッコいい。友達になって（）更新頑張って下さい！ (2021年1月8日 17時) (レス) id: 03410a460b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2020年8月13日 0時
