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ht「……君の言いたい事は分かった。でも嫌だ。」
腕を組んで少し考えるように俯いてからキッパリと言い切った。私はもう一度頭を下げる。ここで折れては正直もう当てがない…なんとしてでも彼にYESと言わせなきゃ。
『お願いします！！』
今度は脚は飛んでこない。その代わりに頭上からはため息が聞こえる。
ht「そんなに教わりたんだ…」
『ひとらんらんじゃないと嫌なんです』
彼氏にも言ったことのない恥ずかしい台詞を真顔で口にする。だけど実際そうなのだからそう言うしかない。
ひとらんらんは黒い瞳を開いたあと、ふいっと目を逸らしてマスクを上げた。よし、揺らいだな。
ht「………わかった」
『え！？』
ht「俺が今から提示する条件をクリア出来たら教えてあげる」
条件？
眉をしかめて彼を見ていると「着いてきて」と言って背中を向けて歩き出した。
様々な花が咲き誇る手入れの行き届いた花壇をスイスイと進んでいくひとらんらん。一体どこに行くんだろう？
『……うさぎ』
中庭の端に設けられた大きめのドールハウスのような可愛らしい小屋。彼が近づくと長い耳を揺らしてうさぎが飛び出てきた。
ht「ごめんね、後で遊んであげるから」
視線を低くして愛おしそうに呟いたひとらんらんは、うさぎ小屋に並んで建ってる建物へ入って行った。それに続いて足を踏み入れる。小さい窓から差し込む光は机の上で行われてる作業を明らかにする。
…何かの薬を作ってる。
ht「この子、ちょっと厄介な病気にかかってるんだ。」
彼の奥にあるゲージは微かに生物の気配を感じる。覗き込むと他の子よりぐったりとした様子の白いウサギが耳だけをこちらに向けていた。
ht「最善は尽くしてるけどあまり効果がない。で、君にはこの子の薬を採ってきてもらう。それができれば君に体術を教える。」
ーーー
ーー
ー
『ここが…
岩肌を裂くように口を開けた洞窟を見上げる。ここの最奥には美しい奇跡の花が咲くらしい。
魔物が守ると言われるその花を採ってくること。それが条件だとひとらんらんは言った。
遠くで雷鳴が聞こえる。早くしないと…
ギュッと唇を結んで魔物の誘う洞窟へ一歩足を踏み入れた。
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もち(プロフ) - そらと。さん» そうだったんですね！！少しそうではないかと思ってたところもありまして！！本当にこの作品大好きです！応援しております。 (2021年2月22日 19時) (
レス) id: 21f698680c (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - もちさん» こんにちは！ハマって頂けて嬉しいです！！読み返してみて確かに言葉不足だなって思い修正しました。ありがとうございます！簡潔に言うとknさんの後ろに敵さんが居たので守るために発砲しました笑 (2021年2月22日 19時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - こんにちは！！この小説めっちゃハマりました！！読んでいて思ったのですが、なぜ夢主はknさんを撃ったんでしょうか、、？自分も考えてみたんですが理解力が足らないようで、、笑何か意味があるんでしたら教えて欲しいです！！！長文失礼しました。 (2021年2月22日 18時) (レス) id: 21f698680c (このIDを非表示/違反報告)
そらと。(プロフ) - 糜爛さん» 憧れ詰め込んでたらメンタル最強女子が出来上がってしまいました、、、wお気に召したならよかったです(・∀・)頑張ります！ (2021年1月9日 13時) (レス) id: bc516da084 (このIDを非表示/違反報告)
糜爛(プロフ) - 主人公凄い…なんでそんな勇気あるんだ。カッコいい。友達になって（）更新頑張って下さい！ (2021年1月8日 17時) (レス) id: 03410a460b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そらと。
| 作成日時：2020年8月13日 0時
