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【7/26】一廻目/消えた藁人形(Bランク)/星河 輪廻 ページ3

本格的に夏が感じられる様になった八月手前の今日。
私こと鈴海 零華は風のよく当たるソファーでゴロゴロとしながらスマホをいじっていた。

だが、これでも何も考えていない訳ではない。
考えているのはただ一つ。

依頼のことだ。

なんでも、とある廃れた寺で毎晩誰かが丑の刻参りをしていて、その釘を打つ音が大迷惑だから解決して欲しいらしい。

正直、こんな不気味な依頼は引き受けたくなかったが、学生の一人暮らしにはお金があまりない。
なので、報酬5万円のこの依頼を引き受けたのだが………

「解決の糸口が見つからないなぁ」

なんせ、依頼主が注意しに行ったけど誰も居らず、その代わりに少量の藁と大量の五寸釘が落ちていたらしい。
 
 
 
 
 
少し時が経った。
今は夕日が見え始めた午後5時。

「はぁ〜〜」

ため息をつきながら、近くにある木製の丸テーブルの上から銀色のコインを一枚取り、

「表が出たら、今すぐ依頼に乗り出す。裏が出たら、今日は休む」

そう宣言を呟き、親指でコインを弾く。
手元に落ちてきたコインを見ると

「お、表………」

若干落ち込みつつも、自分で決めたルールなので、出かける準備をするため自室に向かう。
 
 
 
 
 
とりあえず、リュックに色々詰める。
お財布、ハンカチ、スマホ、懐中電灯、護身用のナイフなどなど。
そして、活動時に着ているパーカーと帽子も持って風呂場に向かい、髪の染料を落とす。

「ふぅ」

染料が落ち、真っ白な髪になる。
カラコンも外し、さっきとは別人の自分が鏡に映る。

「やっぱ、これが一番か」

と、呟き、ドライヤーのスイッチを入れた。

.→←CS続き


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作者名:海華@国語小テスト32点 | 作者ホームページ:無いよ〜  
作成日時:2021年7月16日 14時

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