弟なんか要らなかった【おそ松さん】

二十五松 ページ27

『ありがと…か……』


そりゃそうだよな。俺が弟たちとちゃんと話したのは両手で数えられる程しかない。可笑しいだろ？同じ屋根の下、況してや家族で兄弟という関係でだ


『ははっ、バカだなぁ…俺…』


弟と話していたことは必要最低限の会話とも言えない言葉の投げ掛け
俺は兄ちゃんなのに…兄ちゃんらしい事をしてやれなかった。いや、しなかったんだ

俺はいつからこうなってしまったんだろうか…。最初は弟たちが大好きで、しつこいくらいに話しかけてた気がする


＿＿＿「にいさんはきちゃダメ！」＿＿＿


＿＿＿「ぼくたちむつごだけのヒミツなんだい！」＿＿＿


ああ、思い出した
最初に離れたのは＿＿＿松だ。それから俺は兄でいる事が嫌になった。
正しく直せば自信をなくして、全てを弟のせいにした

本当に最低な兄ちゃんだ…。俺は弟を拒絶した。
要らないとすら思った


『こんなんで仲直りできんのか…？
ずっと話してなかったし、まともに目も合わせていなかった…
会うことを避けてきた…』


何で…
何でこうなったんだ…？何が原因なんだ？


＿＿＿『弟が六つ子じゃなかったら………』＿＿＿


＿＿＿『兄弟が居なければ……』＿＿＿


＿＿＿『一人っ子だったら……』＿＿＿


だめ……昔の考えは捨てたんだ……

俺は弟たちと仲直りしたいんだ……
許してもらいたいんだ…

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