私、ATMなんで。33 (ページ30)

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"ガチャ…"

『………』

XU「ただいまは？」

『っ！！……ただいま…』

XU「おかえり。飯食った？」

『まだ…』

XU「俺もまだ。なんか作って～」

『………』

XU「どうした？作るのしんどい？じゃあ俺がラーメンでも作ろうか？」

『………何も、言わないの…？』

XU「何が？」

『っ、報道のこと！なんで何も言わないの！なんで怒らないの！！』

XU「怒っていいの？じゃあ俺、今から約束どおりあの犬殺しに行くけど、いいの？」

『っ！！………ごめんなさい…』

XU「だから何が？」

『………浮気してごめんなさい。』

XU「っ、…はっきり言いやがったな…。ほ～？浮気って認めるんだ。そういう関係なんだ、あの犬と。」

『どんな関係もないよ！！ただ、……しうちゃんが嫌がるってわかってたのに、二人だけでパッピンス食べに行って記事にされた……ごめんなさい。』

XU「俺が嫌がるってわかってて、それでも行きたかったんだ？」

『………うん、行きたかった。』

XU「っ、……お前、もう気付いてんの…？」

『なにが？』

XU「………いや、なんもない。」

『……お兄ちゃん、私のこと幻滅した…？もう嫌い？もう私、いらない…っ？』

XU「幻滅した。嫌いいらない。」

『ッ、……』

XU「って、言えたらどんなにいいか。」

『っ、お兄ちゃん…！』

XU「いるいらないとか、そんな関係じゃないんだってば俺たちは……A、今回のこと、反省してる？」

『うん、してる…軽率だった…。』

XU「そうだな、たくさんの人に迷惑かけた。」

『うん…』

XU「俺は、大事な妹をたぶらかすあの犬のことなんてどうでもいいけど、チャニョルにだって多少なりとも影響はある。俺の熱愛報道、忘れた？」

『忘れてない。忘れるわけないっ。今でもハラワタ煮えるくらいあの女には殺意しかない！！』

XU「……って、お前に対して同じ思いを持ってるチャニョルのファンが、少なからずいるってことだろ？」

『っ！！』

XU「俺が言うのもなんだけど、アイドルって大変だよな～。プライベートだってずっと監視されて、人並みの恋愛すらできない。」

『………』

XU「それでも、普通の人じゃ味わえない幸せなこと、いっぱいもらってるから。俺ですらまだ返し切れてない。新人のチャニョルなんて、まだまだだろ？」

『うん…』