［アルスマグナ］短編集 version２！！ (ページ8)

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　雨宿り　　九瓏ケントページ8

貴「うわぁ～、降ってきた...」

この声は...、

「Aか？」

貴「あ、先生！」

「お前こんな時間に何してんだよ。
もう下校時刻とっくに過ぎてんぞー？」

貴「いや...、それはその～」

「...もしかして、傘忘れて帰れないのか？」

貴「ち、違いますよ！今から走って帰ろうとしてて...っ！
っていうか先生こそ傘持ってないじゃないですか！」

「あぁ、今日要らないって思ったから」

貴「私と一緒ですよそれ...」

だって仕方ないだろ？

俺は雨の降る確率が５０％だとしても傘持たない主義の人だから！←

でも...、Aが困ってたなら持ってきたら良かったな...。

「全く雨やまないな...」

貴「もう私走って帰ります。時間もやばいし」

「走るって、寮までか？」

貴「じゃなきゃどこに帰れっていうんですか」

「まぁそうだけど、ここから結構な距離あるだろ？
俺の部屋で雨宿りしたらいいじゃん」

貴「...はい？」

「ここから教職員用の寮は近いし、大丈夫だろ。
っていうことで、これ着とけ」

俺は着ていた白衣を脱いで、Aに着せた。

貴「え！？何で」

「少しの距離でも風邪ひくだろ？」

貴「それだったら先生だって！」

「俺はいいんだ。ほら、走るぞ」

貴「ちょ、まっ！」

少し冷たいAの手を掴んで、俺は自分の部屋にむかって走った。

ーーー

「ふぅ...。ここが俺の部屋だ」

貴「はぁ...、はぁ...」

「...悪い、速く走りすぎた？」

貴「大丈夫ですよ...」

「そうか、ならいいんだけど。
...白衣あんまり意味なかったか？」

貴「いえ、大分効果ありましたけど」

「...よしっ、先に風呂入って来い」

貴「アホですか」←

「うわっ、ひどい！先生泣いちゃう」←

貴「あー、嘘です。入りますから...、でも服は？」

「俺の貸してやるから、はいさっさと行く！」

貴「分かってるから押さないでくださいよ！」

貴「...で、これすっごい大きいんですケド」

「だって先生のだもん」

貴「袖がぶかぶか...」

Aが両手を挙げたら袖がぶかぶかなのがよくわかる。

でもその時、俺の中の何かが切れる音がした。

貴「先生...？(ドサッ」

自分のベッドにAを押し倒す。

動けないように俺が上に乗って、Aをじっと見る。

貴「先生///な、何してるんですか、はやくおりて///」

「無理。先生の理性が切れちゃった。
朝まで時間いっぱいあるから(黒笑)」

赤い顔のAに、チュッと甘いキスをしたー...。