森の中 九瓏ケント ページ43
「いってきます」
ガチャ、と扉を開けて外に出る。
まぁいってきますって言ったけど家には俺以外いないんだけどww
仕事はしてるけど暇なときは狩りをしているんだ。
この近くには大きな森があっていつもそこに行ってる。
「あー、疲れた...」
家を出て3時間くらいがたった。
獲物は2匹。
十分っちゃ十分だな。
最初の一匹は案外すんなりといけたんだがもう一匹が逃げてしまって。
俺は一回狙ったら絶対にそいつを狩りたいんだよね。
だから必死になって追いかけてこのありさまだww
『...助けて』
「ん?」
可愛らしい少女の声が聞こえてきた。
俺は辺りを見回すが誰もいない。
「...ッ」
少し寒気がしてきたから急いで帰ろうと歩き出した。
あともうちょっと。
そう思ったときふと横を見ると、キレイな家が建っていた。
...こんな森の中に家があったなんて知らなかったな。
俺は少し気になってその家に行ってノックをした。
「すみません、誰かいますか?」
...出かけてるのか?
俺が首を傾げたとき中からガシャン、と何かが割れる音がした。
俺はいそいで扉を開けた。
貴「ひっ...!」
目の前には傷だらけになった少女がうずくまっていた。
「お、前どうしたんだ?その傷...」
貴「来ないで!!!」
少女は大きい声で叫んだ。
小さい体は震えていて、涙を流していた。
貴「貴方も私を傷つけるの...?」
傷つけるってどういうことだ...?
「...大丈夫。俺はお前を傷つけたりなんかしないさ」
ゆっくりと少女に近づき上着をかぶせる。
「どうしてこんな傷だらけなんだ?」
貴「...知らない人が急にやって来て、私を殴ったの。
それから毎日家に来て...」
「そうか...。あ!」
貴「!?」
「もしよかったら、俺と来ないか?」
貴「え...?」
「あ、いや!別に変な意味じゃないからな!?
俺はただお前を守りたいっていうか、助けたいっていうか」
貴「助けて、くれるの?」
「あぁ」
貴「ケントさん!はやく行こう?」
「Aは相変わらず元気だなw」
あれから俺達は二人で暮らし始めた。
Aは最初の頃より明るくなって、元気に笑うようになった。
貴「ケントさん!」
「分かった分かった」
俺はAの小さな手を握って歩き出した―――...。
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Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» いやいや、こちらこそありがとう(´▽`*) (2016年2月15日 22時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
妄想少女M - Suzuさん» 全然大丈夫よ?フォローありがとう! (2016年2月15日 19時) (レス) id: 5a8f6227c1 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» 遅くなってごめん!私もフォローした! (2016年2月15日 2時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
妄想少女M - Suzuさん» フォローしたよ! (2016年2月14日 21時) (レス) id: 5a8f6227c1 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» @のあとは「KenchanRyouna」だよ! (2016年2月14日 19時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Suzu | 作成日時:2014年12月30日 19時