天秤 朴ウィト ページ41
昼休み、僕は隣の席でため息をついている君に話しかけた。
「どうかしたの?」
貴「いやーちょっとね...w」
ニコッと微笑んでるけどどこか悲しそうだった。
小さいころからずっと一緒にいた。
幼稚園も、小学校も、中学校も一緒。
だからAちゃんの事は誰よりも分かる。
癖なんかもね?
嘘をつくときは必ず目をそらす。
気まずくなったら焦りすぎて意味分からない事話し出したりw
...今悩んでいることだって分かるよ。
「もしかして...、誰かに恋した?」
貴「うぇ!?そ、そんなわけないじゃん!///」
ほら、目をそらした。
「嘘。Aちゃんは絶対嘘つくと目をそらすんだよ?」
貴「うぅ...」
「ほら、相手は誰なの?」
出来るだけいつも通り振る舞う。
相手が僕じゃない事は分かってる。
でも...。
でも、少しだけ期待してもいい...かな?
貴「い...、泉先輩」
「そう、なんだ...」
やっぱり、僕じゃなかった。
キュッと胸が苦しくなる。
「奏先輩が好きなのか!...そうだ、今度一緒に遊びに行ったら?」
貴「え!?そんなことできるわけないじゃん!」
「大丈夫だって!僕が話しといてあげるから、ね?」
貴「...うん、ありがとう」
おそらくAちゃんの恋は成功する。
だって、奏先輩も好きだから。Aちゃんの事。
この前部活終わりに相談されたんだ。
自分はどうやらAの事が好きみたいですって。
Aちゃんは気づいてくれないよね、僕の気持ち。
ずっと一緒に居るのに何で気づいてくれないの?
思わず声に出してしまいそうになって慌てて飲み込んだ。
僕の心の中の天秤がぐらぐらと揺らぐ。
Aちゃんと奏先輩には幸せになってほしい。
幼馴染として、同じ部活の仲間として、後輩として。
でもこのまま僕が告白して、Aちゃんをさらってしまいたい。
僕は一体どうすればいいんだろうか。
分からない、分からないよ!!!
こんなの...ひどすぎる。
さっきよりもギュッと胸が苦しくなって、思わず走って教室を出た。
そして少し冷静になって考えたんだ。
Aちゃん、僕決めたよ。
応援する。頑張って成功させてね...?
奏先輩。
もしAちゃんを泣かせたり苦しませたりしたら、
その時は絶対に許しませんから...ッ!
二人とも、幸せになってくださいね――――...。
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Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» いやいや、こちらこそありがとう(´▽`*) (2016年2月15日 22時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
妄想少女M - Suzuさん» 全然大丈夫よ?フォローありがとう! (2016年2月15日 19時) (レス) id: 5a8f6227c1 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» 遅くなってごめん!私もフォローした! (2016年2月15日 2時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
妄想少女M - Suzuさん» フォローしたよ! (2016年2月14日 21時) (レス) id: 5a8f6227c1 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» @のあとは「KenchanRyouna」だよ! (2016年2月14日 19時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Suzu | 作成日時:2014年12月30日 19時