兄妹 九瓏ケント ページ29
(ガチャ)
「ただいま〜...」
って言っても、Aはもう寝てるかな...。
本当はもっとはやく帰ろうと思ってたんだが、
仕上げたいものがあって、帰る時間が遅くなってしまった。
貴「(-_-)zzz」
「うおっΣ(゚Д゚)」
び、びっくりした〜...。
A、もしかして待っててくれたのか?
俺はすごく嬉しいんだけど...、ソファで寝たら風邪ひくぞ〜?
「おーい、A〜」
貴「ぅん...、兄さん...?」
「あぁ。ただいま、A」
貴「おかえりぃ、兄さん」
まだ寝ぼけているのか俺の首に腕をまわして抱き付いてくるA。
その体は少し冷たかった。
「ごめんな、A。こんな遅くなって」
貴「ううん、全然いいよ」
俺が良くないんだよな。
Aに寂しい想いとかさせてないだろうか。
貴「あ、ご飯食べよっか」
俺から離れて台所へ向かおうとするAを、ふわりと包み込むように抱きしめる。
貴「兄さん?」
「ん...、もうちょいこのまま」
俺はコツン、とAの肩に額を当てた。
しばらく俺は目をつぶってた。
ふと意識を戻すと頭を撫でられているのに気が付いた。
「A...」
俺の心の中でいろんな感情や思いが渦巻いていた。
申し訳ない
ほっとする
ズキズキと痛む
Aをすごく愛している
この愛している、は兄妹として、また異性として...。
この感情は持ってはいけないもの。
兄として、これからもAを支えていかなければならない。
何かあったら俺がアドバイスをして助けてやらないといけない。
大丈夫って声をかけてやらないといけない。
好きな人が出来たって言われた時、頑張れって言ってやらないといけない。
Aの兄として、家族として、応援してやらないといけない。
...苦痛だよな...。
こんな気持ち、どっかへ行ってしまえばいいのに...。
貴「兄さん」
「...ん?何だ?」
貴「何かあったの?」
「いや、別に何もないぞ」
貴「じゃあ...、何で泣いてるの?」
顔をあげると涙がこぼれた。
「ははっ、本当だな」
笑いながら涙をふくと、チュ、と小さなリップ音が聞こえた。
「A...!?」
貴「私は兄さんが大好きだから」
そう言いながら上目づかいで見つめてくるA。
貴「ダメな事は分かってるけどさ...」
「...ずっと、俺のそばにいてくれるか?」
貴「もちろんだよ、ケント兄さん」
俺は溢れ出す感情を抑えて、Aにキスをした...。
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Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» いやいや、こちらこそありがとう(´▽`*) (2016年2月15日 22時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
妄想少女M - Suzuさん» 全然大丈夫よ?フォローありがとう! (2016年2月15日 19時) (レス) id: 5a8f6227c1 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» 遅くなってごめん!私もフォローした! (2016年2月15日 2時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
妄想少女M - Suzuさん» フォローしたよ! (2016年2月14日 21時) (レス) id: 5a8f6227c1 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» @のあとは「KenchanRyouna」だよ! (2016年2月14日 19時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Suzu | 作成日時:2014年12月30日 19時