姉弟 榊原タツキ ページ28
「うわぁぁぁぁん!!!」
貴「タツキ、どうしたの!?」
いつも僕が泣いちゃうとAお姉ちゃんはすぐに来て頭をなでてくれた。
大丈夫、と言いながら。
「Aお姉ちゃーん!!」
貴「どうしたの?タツキ」
「僕ね!ダンス部に入ることになったんだ!!」
貴「本当に?!すごいね、タツキ」
「へへっ」
僕を抱きしめて一番に喜んでくれた。
明るく笑って、頑張れって背中を押してくれた。
今でもつらくなったらAお姉ちゃんに相談したりしてるんだ。
「...あれ?Aお姉ちゃん?」
僕はAお姉ちゃんとお出かけの約束をしてて、
いつものお気に入りの場所で待ち合わせていた。
でもいつまでたってもAお姉ちゃんは来なかった。
「おかしいなぁ...。いつも時間までには来てるのに...」
貴「ちょ...、やめてください!」
ん...?この声、Aお姉ちゃん?
貴「だから、弟と待ち合わせしてて...っ!」
男1「いいじゃん、どうせ来ないって」
男2「な?ほら、俺達と行こう?」
貴「やめてください!!」
「Aお姉ちゃん!!!」
Aお姉ちゃんの手を二人の大学生?くらいの人が掴んでいた。
僕は思いっきりその人たちを突き飛ばした。
「Aお姉ちゃんに何するんだ!」
男1「あぁ?お前こそ何してんだよ」
一人が僕の胸倉をつかんできた。
いつもの僕なら怖くて何もできないけど...、
男2「ははっ、ビビッて何も話せねーんじゃねぇの?」
「.....ん....な......だ」
男1「何言ってんだ?」
「Aお姉ちゃんに手を出すなって言ってるんだ!!!」
思いっきり叫んだら相手が手を離したから、
僕はAお姉ちゃんの手を引いて走った。
「はぁ、はぁ...。ごめんね、Aお姉ちゃん」
貴「…」
「A、お姉ちゃん...?」
振り返ってAお姉ちゃんの方を見ると、肩を震わせてた。
僕はギュッと抱きしめて、昔してくれたみたいに頭をなでた。
「Aお姉ちゃん」
僕が呼ぶと、Aお姉ちゃんはゆっくりと顔を上げた。
涙をふいてあげて、ゆっくり瞼にキスをした。
「Aお姉ちゃんは僕が守ってあげるから。
だから、安心してね...?」
いつも守ってくれてありがとう。
もっと成長して、自慢の弟になってみせるね――...。
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Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» いやいや、こちらこそありがとう(´▽`*) (2016年2月15日 22時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
妄想少女M - Suzuさん» 全然大丈夫よ?フォローありがとう! (2016年2月15日 19時) (レス) id: 5a8f6227c1 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» 遅くなってごめん!私もフォローした! (2016年2月15日 2時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
妄想少女M - Suzuさん» フォローしたよ! (2016年2月14日 21時) (レス) id: 5a8f6227c1 (このIDを非表示/違反報告)
Suzu(プロフ) - 妄想少女Mさん» @のあとは「KenchanRyouna」だよ! (2016年2月14日 19時) (レス) id: c7c74294ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Suzu | 作成日時:2014年12月30日 19時