No.105 ページ6
──熱い。
皮膚が焦がされ、それを冷却する汗は垂らす傍から干上がっていく。空気自体が燃えているみたいで、呼吸もままならない。
咄嗟にばら撒いた式達の防御壁は何とか衝撃に耐えてくれたが、衝撃が落ち着いた瞬間にパラパラと砂の様に崩れてしまう。
防御壁はその場に居た斎槻とロストアイズ基紺咲志津留の周りに構築するのが限界で、物陰で待機させて居た隊員達は安否不明となっていた。
すぐ近くでは、剣士の異能で作られた影の屋根がスルスルと元の形状に戻って行くのが見える。側に麗華と少し疲弊しているが落ち着きを取り戻した那緒も居る。彼方も苦し紛れの防御だった様だ。
(クソッタレ……! 無茶苦茶だろ、こんなの!)
半分程の折り紙を消失した斎槻は軽く舌打ちをすると、インカムが誰かからの電波を受信する。ハウリングとノイズが大音量で、周囲に怪音波を垂れ流す。間も無く、志津留のインカムにも電波受信の音が鳴り響く。
「っ……此方、翠。応答を」
「こち……右京! う……です! 隊長、聞こ……すか!」
所々ノイズ等で途切れてしまっているが、その声は紛れも無い副隊長の淋だった。切羽詰まった彼女の声に、斎槻は柄にも無く安堵する。
その後、叶愛からも生存確認が取れ、インカムの不快な音を電源ごと消した。もう一人、いつまでたっても姿を現さない赤髪の男が少し気掛かりだったが、恐らく愛誓の所にでも居る筈だと踏み、志津留の方を見ると、彼女も少し安心した様に此方を見ていた。弐番隊隊員全員の生存確認が取れたらしい。
「すまなかった、君を守るだけで精一杯だった」
「構わない。後一秒遅かったら、今頃私達は肉塊になってた」
生死を分けたあの一秒間。
ロストアイズが紺咲志津留を取り戻したからこそ�ぎ取れた一秒だ。もし彼女が未だ“ロストアイズ”だったなら、異能で動かされていた式達は忽ち只の紙屑と化していただろう。
しかし、気にするべき所はそこではない。
「……これ、どう思う?」
「少なからず、ラビッシュのやり方じゃない」
「だろうな」
彼等がやったにしては大掛かりで手間の掛かる仕掛けだ。例え前々用意してたとしても、子供達だけでこれだけの兵器を動かせる訳がない。
それに、
すると、志津留がポケットにしまっていた携帯を取り出すと、何の躊躇も無く操作をする。この荒れた戦場でラビッシュの三人が仕掛けて来ないと見越しての行動だろう。
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花梨(プロフ) - 皆さまお疲れ様でした〜 (2018年9月14日 22時) (
レス) id: e3aad0174a (このIDを非表示/違反報告)
透明少女(プロフ) - お疲れ様でした！あまり参加出来ずにいて申し訳ありませんでした…！本当にありがとうございました！！ (2018年9月14日 21時) (レス) id: 6dddb2cb16 (このIDを非表示/違反報告)
睦都(プロフ) - 初めからずっと見てました！主催者様、参加者様の皆様お疲れ様でした！剣士君たちとても好きです(*^^*)ほんとうにお疲れ様でした (2018年9月14日 19時) (レス) id: 3a040f6594 (このIDを非表示/違反報告)
羊素。(プロフ) - 遂に完結ですか…少し寂しい気もしますが、主催者様、及び参加者の皆様、お疲れさまでした。 (2018年9月14日 5時) (レス) id: dc73ea1538 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - お疲れ様でした！ (2018年9月13日 18時) (レス) id: c46d432f11 (このIDを非表示/違反報告)
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