検索窓
今日:8 hit、昨日:7 hit、合計:12,598 hit

No.112 ページ13

ゆっくりと道を歩く。
行き先など決まっていなかった。
唯ひたすら歩く。道が尽きるまで。
零が辿り着いたのは、広く港のような場所だった。




『……何やってんだろ、俺』




零は今更ラビッシュに入った事を考えていた。
しかも、素晴らしい地位もあり、何不自由なく暮らしている。
心が読める零は極力人との関わりを避けていた。
なのに、自分は今ラビッシュにいる。
矛盾しているではないか。
零の頭の中でぐちゃぐちゃとかき回る。
“どうして自分がここで生きているのか” そんな事を思っていた。




そんな時_______ドォォン_______とかなり遠い場所から聞こえた。
何かが壊れる音。零はただ事ではないと思い、その場所へ急いで向かった。




そこに居たのは_______剣士だった。
だが“いつもとは違う”剣士だった。
狂ったように笑い…様子がおかしいのは明らかだった。




『…剣士』




零の声も虚しく、空を切るだけ。
剣士には届かなかった。
零は“いつも”ならこんな小さな声でも“なんだ?零”と微笑みかけてくれるのに。
今の剣士は壊れてしまったようで…自分の声も届かないのかと…思っていた。




「何言ってはりますのん?_______剣士様は兄様が認めた方です。諦めるのはまだじゃないんですのん?_______来ましたよ、零はん」




そこに居たのは朧月 諒だった。
零は驚き、隣を見た。
諒は自信ありげな顔だった。




『……お前。たが、今の剣士は…ッ!』




そう言って、零はハッとした。
自分達が剣士を信じてやることが一番なのでは?と思ったからだった。




「そうですよ、零はん。あたいは後ろから!零はんは前から頼んます!」




零は言われた通りに剣士の前に立った。
今の剣士を止めるための最善策かは分からない。
たが、自分を救ってくれたのは間違いなく剣士だった。

No.113→←No.111



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.6/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
設定タグ:掃き溜めの星 , リレー小説 , オリジナル , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

花梨(プロフ) - 皆さまお疲れ様でした〜 (2018年9月14日 22時) (レス) id: e3aad0174a (このIDを非表示/違反報告)
透明少女(プロフ) - お疲れ様でした!あまり参加出来ずにいて申し訳ありませんでした…!本当にありがとうございました!! (2018年9月14日 21時) (レス) id: 6dddb2cb16 (このIDを非表示/違反報告)
睦都(プロフ) - 初めからずっと見てました!主催者様、参加者様の皆様お疲れ様でした!剣士君たちとても好きです(*^^*)ほんとうにお疲れ様でした (2018年9月14日 19時) (レス) id: 3a040f6594 (このIDを非表示/違反報告)
羊素。(プロフ) - 遂に完結ですか…少し寂しい気もしますが、主催者様、及び参加者の皆様、お疲れさまでした。 (2018年9月14日 5時) (レス) id: dc73ea1538 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - お疲れ様でした! (2018年9月13日 18時) (レス) id: c46d432f11 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:カレーライス x他10人 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年8月4日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。