享年28歳未婚ハイスペック社会人（女）の生まれ変わった先が名探偵コナンの世界だったので前世からの親友ととりあえずがんばる［1］

21.これは推理力ではなく状況把握能力。 ページ21

新一「お前ら、あんな事までわかるなんてすげーよ！」


遺体の周りを調べ終えた私達3人は、外に出て被害者と犯人の痕跡(こんせき)を探していた。

生徒達は教師によって広場に集合し始めている。学校関係者以外も声をかけられて一緒にいるようだ。
さっさと知りたいこと確認して私達も行かないと。


A「ふふ、まあ、犯人がわかった訳じゃないんだけどね？」

新一「それでもすごいって！あんなこと、普通小学生じゃ分かんないだろ？なんで気付いたんだ？」

普通の小学生じゃないからだよ、なんて言えないよねぇ…。


一乃「私達、ミステリーが好きなの。」

シャーロック・ホームズとかね？とイチがイタズラっぽくはにかむと、新一くんは目をキラキラと輝かせた。

新一「本当か？！俺、ホームズの弟子なんだよ！」

同志を見つけて嬉しそうな新一くん。
一方、こちら2人も「ホームズの弟子」発言を生で聞けて嬉しい。

死体を見た後に話してる小学生の声のトーンじゃないな。



A「あ、蘭ちゃんいた！」

視界に映った彼女に大きく手を振ると、こちらに気づいた蘭ちゃんも手を振って走り寄ってきた。

蘭「もー、新一！どこ行ってたの、探したんだよ？！」

新一「俺たち、今事件の調査をしてるんだ。」

蘭「え、事件？！何があったの？」

トイレで殺人があったのだと伝えた新一くんに、蘭ちゃんは驚いている。生徒達にはまだ知らされてないのか。


蘭「じゃ、じゃあ、犯人がいるかもしれないんでしょ？！危ないよ！」

A「これ以上は犯人だとバレちゃうから下手に動けないよ。」

「それにもう逃げてしまっていることもあり得るから」とイチが付け足した。

蘭「とにかく、先生達が集まってって！園子も先に行ってるよ！杯戸小の方も集まってるみたいだよ、2人も一緒に行こう？」

新一くんはまだ調査し足りないらしく、不満そう。


A「あ、その前に、蘭ちゃんに聞きたいことがあるんだけど！」

蘭「どうしたの？」

一乃「さっきのシロツメクサってどこに生えてた？」

蘭「え？向こうのほうだけど…。」

蘭ちゃんは、私達が来た時に通った出入口の近くを指差しながら言った。

A「そっか、分かった！ありがとう！」

一乃「私達もすぐ行くから、工藤くん達は先に広場行ってて！」

新一「おい！ちょっと待てよ！」


じゃあ、と手をあげて、私とイチはシロツメクサの生えている場所へ向かった。

22.これは怒られても文句言えないですね…。→←20.はじめまして、殺人事件。（白目）

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