享年28歳未婚ハイスペック社会人（女）の生まれ変わった先が名探偵コナンの世界だったので前世からの親友ととりあえずがんばる［1］

22.これは怒られても文句言えないですね…。 ページ22

A「結局2人とも着いてきてる…。」

新一「しゃーねーだろ、気になるんだよ。」

蘭「新一が行っちゃったら1人になるんだもん…。」

殺人事件があった場所で1人になるのは怖いのだと蘭ちゃんが言う。そりゃそうだ。


一乃「被害者はこっちから入って来たみたいだね。」

蘭「そうなの？」

A「うん、被害者の靴の裏からシロツメクサの匂いがしたの。微量の土も付いてた。だから、ここを通ったはずだよ。」

公園内の地面は石と砂の場所が多いけれど、草が生えてるこの辺りは土。

新一くんと蘭ちゃんは納得した様子で、私たちの推理を凄いと褒めてくれた。


被害者の服と口周りからは豚骨の匂いがして、私達がここに来る途中に通ったラーメン屋の前も同じ匂いだったのを思い出す。
そこで食事をしたのだと推測できた。


出入り口は3箇所、トイレは2箇所。
現場になった公衆トイレはここの入口とは反対にある。

ふむ、昼食にラーメンを食べた後に公園を横断して、遠い方のトイレに入った、ということだろうな。



＿＿＿＿

それから5分程で警察が来て、現場とその付近を調べている。

生徒は広場で待ち時間。最初は整列してたんだけど、皆痺れを切らして今では勝手に移動して各々(おのおの)自由に過ごしていた。

園子「ちょっと、殺人事件って何よ〜！」

蘭「怖いよね…。」

一乃「この人数に相手の事情聴取は警察官も骨が折れるだろうね。」

新一「俺らで先に話聞いとくか？」

一乃「それは面倒くさいから嫌。」

ちぇー、と口を尖らせる新一くん。可愛い。

A「今は向こうも大変そうだよ。」

指を差した先では、「そろそろ用事があるから帰らせて欲しいんだけど…。」「俺たちは無関係だろ！」とイラついているこの公園に居合わせた数名を警察と教師達が宥(なだ)めている。

蘭「あ！あっちには目暮警部がいるよ！」

2人でばっと蘭ちゃんが差した先を見る。


目暮警部殿(どの)に、松本警視もいるではないか！今は警視じゃないだろうけど。

現場であるトイレの近くで手帳を見ながら刑事数人で話をしている。


新一「事件のこと何か聞けるかもしれねーから行ってくる！」

と警部殿の方へ行ってしまった新一くん。

園子「ちょ、待ちなさいよ！」

蘭「怒られるよ新一！」

そんな彼を蘭ちゃんと園子ちゃんが追う。


A「あ、3人とも行っちゃった…。」

一乃「…私達も行こっか。」


はは…先生どころか刑事さんにも叱られるだろうな…。

23.教室では成績以外で完全に気配を消してるのでクラスメイトの前じゃなくてよかった。→←21.これは推理力ではなく状況把握能力。

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