貴方を守りたい [トム・M・リドル] (ページ47)

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番外編2 ページ47

　

トム君はよく、沢山の場所を訪れる。
それは、仲間集めのためだったり、魔法の研究だったりと、いろいろだ。

　冬、ダンブルドアのところへ教師にとお願いに行く少し前、北の方へと行く。
私は、いつもこうゆうのについていったが、いつになく寒そうだ。
マフラーでも持って行こうか、と思い悩むが、マフラーを持っていないことに気が付いた。
1つはきっとあるはずだ、と思い、部屋の中を探す。が

、、、、、、、これしかないのか。

そこで見つけたのは、昔、ホグワーツ在学中に使っていた、学校指定のマフラー。
出身がばれるとか、貧乏に見えるだとか、恥ずかしいだとかを考え、うぐっとなったが、背に腹は代えられない。
それに本当に使うかどうかわからないし、私はそう思い、空間を拡張させる呪文をかけたポケットに、それを入れた。

次の日、目的地に近いところまで、姿現しをした。もう慣れたもので、気持ち悪さはほとんど感じない。
到着して、まず目に入った白。それと同時に、刺すような寒さを感じる。
寒さで手と首に、鳥肌が立つ。
そしてどんどん赤くなって、ジーンとする。

そんな中、降る雪の白さと、真っ黒なローブが作り出す2色の世界が、トム君の赤色の瞳をさらに際立たせていた。

　「さ、寒い、、、。」

つい小さく口に出してしまうが、トム君はそこまで寒さを感じていないようだ。
平気な顔をしている。

　「ヴォル、寒くないの？」

トム君は、自身の肩に降ってくる雪を見やり

　「寒いとは思うが、そこまででもないだろう。」

と言う。
まじか。マフラーしようかな？いや、でも、あれはちょっと。

　「Aは、寒いのか？」

　「ええ、まあ、、、。」

死喰い人達も寒いのか、マフラー、手袋をしている。(ローブの下で。)

　「マフラーなどは？」

やっぱり、そこは聞いてくるよね。
歩いていた私たちだったが、いつの間にか、肩には雪が積もってきていた。

　「あるは、あるけれど、ホグワーツで使っていたやつしか、、、。」

苦笑しか出てこない私に向って、トム君はため息をつき、杖を一振りした。
そして、出てきたマフラーを私に渡す。

　「これをやるから、つけていろ。」

風邪でもひかれたら困るから、とトム君は自分のマフラーをくれた。
死喰い人の前なので、少し口調は違うが、トム君はなんだかあだいって優しいよな。