色々なzmニキ企画【w.r.w.r.d!】 (ページ13)

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…私に教えたくないような事態、でも起こったのだろうか
母の嘘の原因を考えているとそんなことに辿り着く。

じゃあそれってなんだ、と考える何となく察せてしまった。
その予想を裏付けるかのように、自室に戻るだけでも屋敷内がドタバタしているのが分かる。

多分、緊急事態が起きたんだろうな
ちょうど横を通り過ぎた父の部下の人は私に一礼だけすると、また急ぎ足でどこかへ行ってしまった。

いつもそうだ。こういう時、私にだけ誰も何も教えてくれない。
「部屋に居なさい」と言われるだけ。
小さい頃は仕方がないにしても、私だってそれなりに成長して、知識も身につけたのだから少しくらい何か手伝わせてくれてもいいのに。

一人として私の意見なんて聞いてくれやしない
…ただ居るだけの私なんてここに居る意味などあるのだろうか

そんな疑問が頭に浮かぶが、それ以上考えたら戻れなくなってしまう気がして私は思考を放棄した。

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「急げ！今日中に警備を固めろ！」
「今すぐ設備を揃えてくれ！」
「おい、警察はまだか？！」

こっそりと部屋から抜け出して屋敷の様子を伺っていると父の部屋の付近からそんな声が聞こえた。
先程から黒い服の人達が家を出入りしている。多分父の会社の人達だ。

会社の人がこんなに屋敷に出入りしているのは初めて見た。流石に何があったのか気になった私は色んなところで聞き耳を立てることにし、今に至る。

そうして得られた情報をまとめると、私の住む屋敷に怪盗団から予告状が出たこと。怪盗団の狙いは「サファイア」ということの2つだ。

私の家には家宝として伝わっているサファイアがある。
恐らく狙いはそれだろう。

私の父の家系の人は皆、サファイアのようなブルーの瞳を持っている。それは家宝のサファイアの影響なのだと昔父に教えてもらった。
実際、私も瞳の色がブルーで幼い時からとても気に入っている。

そんな不思議な力を持つサファイアは屋敷の一番奥に厳重に保管されていて、私でさえ10歳の誕生日に一度見せてもらったことがあるだけだった。

正直、あの警備を破るのは難しいと思う。
怪盗は一体どうやってサファイアを盗む気なんだろうか

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