色々なtn氏企画【w.r.w.r.d.!】 (ページ8)

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tn｢なんでそこに俺の名前が出てくるん…？｣
ut｢お前ら2人が相思相愛だったからじゃ！いい加減自分の気持ちに気づけやトントン！｣

滅多に声を荒げない大先生の怒鳴り声。嘘を言ってる訳では無いんやろな。

ut｢忘れて欲しくないって思うのも、想い人の居ない部屋が虚しく感じるのも、なんでこんな分かりやすい感情に気づけないんや。｣
tn｢でもお嬢は俺が式に行かんって言った時、喜んどったで？｣
ut｢好きな奴に他の男とのキスシーン見られて嬉しいやつ居るかい！せやけど、お嬢もちょっと期待してたんちゃう？｣

お嬢が、Aが俺の事を。

ut｢ちなみに、まだ時間的には間に合うで。｣
tn｢ありがとうな大先生。｣
ut｢お代はタバコでええよ～。｣

その言葉を背に走り出す。確か裏に使ってない自転車があったはずや、チャリで式に向かうなんてカッコつかんけど許してくれるよな、A。

辿り着いた式場の扉前。神父の声が聞こえる。結婚を誓う男の声も。
チャリを投げ捨て、髪型を整えるのも忘れて扉を蹴破った。間に合え！！！

tn｢お嬢！！！！｣

目を見開いたAが着ていたのは白無垢。お嬢が着たがってたんはウェディングドレスや。結婚式は女性が主役やろ？そんなんがわからんやつにAは渡せませんねぇ。

tn｢お嬢、俺あんたのこと好きみたいや。そいつには負けん。選んでくれんか？｣
『髪、ぐしゃぐしゃよ？それに名前では呼んでくれないのね。』
tn｢…A、俺と結婚してくれ。｣
『はい、喜んで。』

瞬間湧き上がる歓声。目の前のいけ好かん新郎(だったやつ)も笑って拍手している。

tn｢…は？｣
ut｢はい。どっきり大成功～｣

気の抜けた声に振り向くと煙草をくわえた大先生。

ut｢だって君らこのままだと一生くっつかんと思ってんもん。丁度お嬢の依頼もあったしな。とりあえずおめでと。｣
tn｢お嬢もグルかい…。｣

気が抜けて座り込む。俺今めっちゃかっこ悪いやん…どうせならもっと準備してからプロポーズしたかったわ！

『お手をどうぞ、旦那様？』
tn｢やられたわ…。白無垢似合っとんで｣
『ふふ、ありがとう。でもトントンとの時はドレスでいいかしら？』
tn｢ええけど…てかなんで今回はドレスにしなかったん？｣
『だって、自分が1番綺麗な姿は貴方が最初に見て欲しかったんだもの。』

私が一番映えるのは白のドレスだもの。

自信ありげに笑ったAの笑顔は何よりも輝いて見えた。