2話 ページ3
後でな、と言ったは良いが。
「先生、これお願いします。」
「あ、はい。」
休み時間の度仕事を押し付……頼まれ。
終いには放課後まで潰されてしまった。
終わったのは午後6時45分。
急いで教室に戻ると、そこには__
「……スー、ん……スー。」
机にうつ伏せになって寝ている二郎の姿が。
待っていてくれたことに、笑みが溢れるがもう変える時間だ。
俺は二郎に近付き、肩を叩く。
「……ん……? ……センセー、遅い。」
「悪ぃ。」
のそ、と起き上がると俺に文句を垂れる二郎。
まぁ俺に全面的に非があるので謝っておく。
「……それより、時間大丈夫か? もう7時なるけど……。」
俺は携帯を取りだし、画面を見せる。
二郎は最初、ぼんやり眺めていたがいきなり俺の携帯をガシッと掴む。
「嘘!? ヤバイ、にーちゃんに怒られる! 」
そう叫び、帰り支度をする二郎。
おい待て、勉強は。
「……ハァ。二郎、送ってやる。……そのままお前ん家で勉強な。」
「良いッ……勉強は、明日でも良いんじゃぁないかなぁ……? 」
「駄目だ。分からないところはその日の内に解決しないとな。」
「正論言われた。」
という訳で。
俺は車に二郎を乗せ、山田家へ。
「センセー車運転できるんだ。」
「まぁな。」
山田家に着いたのは、午後7時を回った頃。
謝らねぇとな、と決意しインターホンを押す。
「……ッ,はい! 」
出てきたのは、俺と同じくらいの身長の男。
二郎と同じくオッドアイで、目元にほくろがある。
……二郎の兄ちゃん、名前は一郎だっけ?
「……に、兄ちゃん。遅くなって、ごめん。」
俺の後ろから二郎が出た瞬間。
ヒュォと辺りが凍る。
「……遅くなる時は連絡。兄ちゃん言ってるよなぁ? 」
「ご、ごめんなさいッ! 」
一郎君の前に正座する二郎。
あれ、なんか既視感。
取り敢えず……。
「ごめんなさい、一郎君。遅くなったのには訳がありまして。」
かくかくしかじか、と俺はこうなった経緯を話す。
「……二郎が勉強、ですか。」
心底驚いた顔の一郎君。
はい、と頷くともう1つの足音が。
「……やっと帰りましたか低能。一兄がどれだけ心配したと。あ、すみません低能だから分かりませんね。」
「三郎うるせーぞ! お前はもっと兄をう、う……う? 」
「敬え、な。」
「敬え! 」
「あぁ、二朗の担任ですか。お見苦しいものをお見せしました。……成る程? 」
俺を見て頷く三郎君。
「どうした? 」
「いえ、二郎みたいなのを手懐けるなんてどんな人かと。」
618人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美優(プロフ) - すごくおもしろかったです!続きが気になります!これからも更新頑張ってください! (2019年6月23日 19時) (レス) id: 94bf85f3ba (このIDを非表示/違反報告)
彩白 - 夜月さん» すみません! 指摘ありがとうございます! (2019年4月27日 9時) (レス) id: 7d8c2c7b97 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - タイトルのとこ二朗になってますよ? (2019年4月23日 23時) (レス) id: 3ca5c6783d (このIDを非表示/違反報告)
れいな BTSユンギ - お〜違いましたか〜スンワセ〜ン… 完結が楽しみでっす! ワクワクデス! (2019年4月23日 13時) (レス) id: a9e253502f (このIDを非表示/違反報告)
彩白 - クロスケさん» 本当ですね、ごめんなさい! 書き直しますね (2019年4月22日 23時) (レス) id: 7d8c2c7b97 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:彩白 | 作成日時:2019年4月22日 21時