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＊16＊病気疑惑の心拍音 ページ17
俺が悶々としていると、ついに光が目を開けてしまった。俺の予想は当たってて、光の顔は真っ赤だった。
なんか俺もつられてしまって、顔が熱くなる。
頬が火照っているのを感じながら、二人で見つめあっていると、
「カットカット！！」
やっぱりデカい声で三上が止めた。
今回はびっくりはしなかった。けれど、ハッとして顔を上げる。
「もう！！今まで普通に読んでたじゃない！！なーに固まってるのよ！あなたたち男同士じゃない……」
あーあー……三上、結局怒ってる……けど、美人だなぁ……
てかなんで俺、できなかったんだ……それになんだ？この心拍音……怖っ……死ぬのかな、俺……病気？
チラと光を見ると、いつのまに起き上がったのか、座って俯いていた。
「ん〜、いい感じだったのに〜！」
まだ説教は続いていたのか、三上がプンプンしている。
「ていうか奥山くん！なんで目、開けちゃったの？男が男にドキドキなんて普通しなくない？！だいたい……」
「あの、待って、三上さん……」
怒る三上を止めたのは、前田伊都だった。魔法使い役に選ばれていた子。
魔法使いは、姫は"呪いで死ぬのではなく、眠りにつく"と言って、結果的に王子様が来る様にしてくれたいい人だ。
前田は本当に優しいし、雰囲気もふわふわしてて可愛らしいから、魔法使いに選ばれたのは納得だった。
にしても普段こんな風に声を出したりすることないんだけどな……
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作者名：彩鳥ねお | 作成日時：2020年3月18日 14時
