Number7. 【irxs】

料理… ページ6

いつまでたっても返事をしないほとくんに、私が限界を向かえそうになる。


『おーいほとくん？言っといた方が身のためだよ…？』


私が軽く脅すと、「ひえっ」と怯えたような声が聞こえた。


《…お、怒らない？》


『まぁあまりにもひどかったらそりゃ怒るけど、大抵のことじゃ怒らないよ？多分。』


あくまでも"「多分」"だけど。


どうせネガキャンになるようなことなんだろうなぁ…


《あ、あの…Aがめちゃくちゃ料理下手ってことを暴露しようかと…》


『………あ゛？』


反射的に「あ゛？」と言い返していた。


そんな料理下手じゃないんですけど！？


《わぁぁぁっ、やっぱり怒るじゃん！！ごめんって！》


うるさっ…耳壊れるっ…


鼓膜再生しないんだったらヤバいって…いつか絶対鼓膜破れる。


『いや言ってないからいいけどさ、私そんなに料理下手…？』


結構上手になったとは思うんだけどなぁ…


え、もしかしてあれもダメだった？


《あのね…あのオムライス見て「下手」って言わない方がすごいと思う。》


うっ…


たっ…確かに最初はひどかったよ？それは認めるよ？


『いや…でも最近さ、上手になったはずなんだよ！写真見せたよね…？』


私が餃子の写真を送ると、「え゛っ」といった声が聞こえてくる。


《確かにマシにはなったけどさぁ…これ餃子？それともシューマイ？どっち…？》


『え、どう見ても餃子じゃないの？』


シューマイってあれだよね、餃子に高さついてグリーンピース乗ったやつ。


私グリーンピースあんまり好きじゃないから作らないけど…難しいし。


《あ、これ餃子ね…一瞬シューマイに見えた。形はまぁ…ねぇ？だけど…味はよかったでしょ？焦げとかなかった？》


『うん、味はいたって普通だった。ってかやっぱり下手？』


ヤバいなぁ…これでも女子だから、ちゃんと出来るようにしないと。


《しょーみ下手だね…今度一緒にやる？》


『お願いします…』


ほとくんはなんだかんだ言って料理上手だから、たまに教えてもらう。


《じゃあ、後でスケジュール確認して送るわ。りうちゃんとしょーさんも呼んでいい？》


『あ、いいよ、また鍋パしよ、さすがに材料くらい切れる。』


ってかりうには色々聞きたいことがある。


配信するならそこで暴露してやろ。


《いいじゃん鍋パ！じゃ、また後でね〜！ばいばい！》

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