青組の弟妹組。

第２５話 ページ28

Aside


鳥のさえずりで目を覚ました―――


なんてメルヘンなことはなく、普段通り、目覚まし時計の音で目覚める。


朝８時。…あれ、こんな時間にセットしたっけ。


と、ノックや声をかけることもなく、ドアがガチャ、と開く。


『ぎゃあっ』


…なんとも可愛くない声。


い「A、今日出かける？」


…え、いふ兄完全スルー？開けたことに対して？


『出かけるけど…どうした…？ってかさぁ、あの、私１９歳女子なんですけど。勝手に部屋に入るとか精神大丈夫そ？』


い「お前女子だったの？」


『はぁ？？女子ですがぁ？？着替えるからとりあえず出てってくんない？』


い「冗談だしｗｗ本気になるとか、本当は女子じゃないと思ってんの？ｗ」


…あーもう怒ったからね。


私はスマホを手に取り、いふ兄が盛大に転んだ時の動画を再生する。


…よし。これならいいな。


それをそのまま、いれいすと公、私が入ったグループLINEに載せる。


『これこのまま送ってもいい？お望みなら会社にも送ってあげる。嫌ならちゃんと謝って？』


い「すみませんでした許してください。」


…素直すぎて逆に怖いんだけど。


『まぁいいや、とりあえず出てって？着替えそんなに見たいわけ？』


い「はぁ？お前の着替えとか誰が見たいんだよ。まぁとりあえず、出かけんなら鍵持ってけってこと。俺も今日出かけるから。」


『はいはいわかりましたーっ』


下に降りていくいふ兄の背中に向かって叫びながらドアを閉める。


ったく、いふ兄って結構な頻度でありえないことするんだよね。


とりあえず着替えよ。


メイクは…出かける前でいっか。


服は…えーっと、昨日選んだやつどれだっけ…？


ってか、いふ兄今日どこ行くんだろ…会議…？


クローゼットをあさりながらそんなことを考える。


あ、あったあった。


ベッドの上でごそごそと着替える。


と、再び階段を上り、こっちの部屋に歩いてくる足音がする。


…これでノックしなかったら許可なしにさっきの動画送りつけてやるからな。


＿＿＿コンコン


あ、ノックした。そこは成長したね！いふ兄！←


い「入るね〜」


『うん入るな〜？』


着替えは終わったけど、普通入るか？朝だよ？


でもなんかいふ兄入ってくるような気がする。


＿＿ガチャ


ほら！やっぱり入ってきた！


私は右手に用意していたものを、思いっきり投げつけた。


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暑い夏ですねぇ。

早く終わってほしいです…

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