【マギ・トリップ】運命に抗う者が幸運を手に入れる__second-始まりの旅路-__ (ページ34)

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第79夜何も知らないくせにページ34

...どうしたんだろうジャーファル。

いや、いつも通り、、、なんだけどな。何かが違う。雰囲気？
目？
冷徹な、、、氷のような目でジャーファルはただ見下ろす。
動かずにただ見下ろしていた。

「あいつ、どうしたんだ？」

隣のにいちゃんが訝しげに言う。

動かないジャーファルに観客達も気づき、変だと思い始めたみたいだ。

「わかんない、、、けど、何か変なんだよ」

「あぁ、、、なるほど。なんか試合前のあいつと雰囲気違うよな」

変なのは他の人にもわかるようだった。

その後、にいちゃんにまたな！と言ってジャーファルのところにきた。

「ジャーファル！お疲れ！」

「、、、はい」

んー。
口調は戻ったっぽいけど、、、元気ない？

「どうかした？」

「いえ、、、」

聞いてみても答えてはくれない。

どうしたものか、そう思った時に声が聞こえた。

「さっき戦ってた奴ってどっかの国のお偉いさんなんだろ？」

「へー。」

その主は後ろにいた男2人組だった。

「でもさぁ、そんな奴がこんなとこに何しに来てんだよ」

「なー。国で王様に媚び売っとけよな。おーさまー！おーさまー！ってよ」

は？
何こいつら。黙れー

大方、王族とかに個人的な怨みやらなんやらがある奴らなのかな。

ちら、とジャーファルをみれば何も言わないもののものすごい目で睨んでいた。
こいつら死亡フラグ立っても知らねー

「どうせ王様とかその周りの奴なんてやりたいほうだいやってるだけだろ？」

「そうそう。自分達がよかったらそれ以外の奴のことなんて考えてねーんだよな。」

...ぶちん

何かが切れた音。
それは当然紐がきれたわけでもなく。

ジャーファル、ましてや男達がキレたわけでもなく。

キレたのは私。

「、、、あのさぁ？」

「あ？なんだお嬢ちゃん」

振り向いた男達に近づいて行きキッと睨みつける

「え、A、、、？」

キレる寸前だったジャーファルもこっちを驚いたように見ている。

「ジャーファルやシンドバッドたちのことなにも知らないくせに勝手なこと言ってんなよ！」

2人の、、、シンドリアのみんなの苦労も知らないくせに。