【マギ・トリップ】運命に抗う者が幸運を手に入れる__second-始まりの旅路-__ (ページ25)

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第70夜最高司祭が可愛すぎな件について← ページ25

ぎいい、、、

重たい音を立てて大きな扉が開く。

中にはたくさんの兵達が並んでいてどこか緊張感が漂っている。

こーゆーのちょい苦手だなぁ。

兵達の先、1番奥に鎮座しているのはこのレームの最高司祭。

200年もの間その身で皇帝、将軍を支えてきた伝説の巫女シェヘラザード。

なんでも昆虫が好きなんだとかなんだとか。
見かけによらず。

「遠いところからよくきてくれました、シンドバッド王達よ」

「初めまして、シェヘラザード殿。
会談の場所を提供していただいたこと感謝いたします」

一歩前に出て話すシンドバッドの後ろにジャーファルとマスルールと私は後ろで静かに頭を下げる。

や、やっとこういうのに慣れてきた、、、かも

ちらり、と目線だけをシェヘラザードへと向ける。

下手したら私より年下にも見えそうな外見にそぐわず、大人びた表情でシンドバッドと話すシェヘラザード。

「今殿下は出かけてらっしゃるの。
だから今は私が代わりにいるけれど会談の頃、今日の2時頃には帰ってこられるわ。」

「そうですか。それまでは特に何もありませんか？」

「ええ。部屋を用意しているわ、そこでゆっくり休んで頂戴」

可愛いかつ大人びた美人のシェヘラザードを思わず見つめていた時。

ふと、目線があった気がした。
それも基本閉じられている彼女の目は開かれていて。

思わず顔をあげた時には彼女はムーのほうを向き、
「部屋を案内して差し上げて」
と言っていた。

「どうしました？A。」

「ぼけーっとしてたっすよ」

「シェヘラザードさんが綺麗だなぁ、、、と」

「変な奴なのだ」

はぁ、とミュロンが短いため息をついた