【マギ・トリップ】運命に抗う者が幸運を手に入れる__second-始まりの旅路-__ (ページ15)

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第60夜俺が居ながらページ15

「＿＿＿A！」

彼女の体は真っ逆さまに落ちて行った

まずい
あの高さでは確実に死んでしまう！

俺は考えるより先に走り出していた

まにあってくれ、、、、！

ドサッ

「、、、セーフ、、、か」

そう言ってため息をつく俺の腕の中には落下の衝撃で気絶してしまったAがいた

よかった、、、まにあったな

ぬるり

彼女を抱える腕に妙な感覚があった
生暖かい液体のような。

、、、、まさか！？

そのまさかだった。

彼女の足から赤い液体が滴り落ちていた

＿＿＿血。

なぜだ！？

そう思ったと同時に俺の腕に血が一滴落ちた

上から？

上を見上げればそこには近くにある木の枝が伸びていた

そこまではいいのだが、次が問題だ

その木に血がべっとりとついていた

落ちているときにあの木で切ってしまったということか？

彼女の足からは止まることなく血が流れていて、いつもほんのり色づいていた頬は真っ青だ

くそっ

俺が居ながらなんてことだ、、、、！

俺には、少女1人しっかり守る力もないのか、、、、！？

無意識に唇を噛みしめる。

「＿＿＿＿ン！シン！！」

「っ！ジャ、ジャーファル、、、」

俺を呼ぶジャーファルの声で我に返る。

口にはじんわりと血の味が広がった

「何があったんです！？Aは大丈夫なんですか！？」

「、、、彼女は生きているよ。後で手当してやってくれ。

それから、、、あいつらだ」

そう言った瞬間ジャーファルの顔つきが変わる

「あいつら、、、ですか。
なぜ、、、？」

「わからない、、、
とりあえず彼女をベッドへ運ぶ」

そう言えばジャーファルはまた表情を変える

「え、、、襲いませんよね」

、、、

「するわけないだろう！？
仮にもAはけが人だ！」

「そうじゃなかったらするんですか！？」

「しねーよ！じゃあいくからな！」

俺のイメージはどうなってんだ！？

内心怒りながら歩いて行く

「シンのせいでは、ありませんよ」

隠そうとしていた俺の心の内を知ってか、後ろでジャーファルがそうつぶやいた