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あちこちをうろうろと歩いてから、ダンブルドアは真剣な顔でこちらを見た。
「Aよ、一つ聞いて良いかの。」
「はいなんでしょう。」
「…君は人の死を見たことがあるかね？」
いつだったか同じように聞かれた気がするA。
硬直しながらも、いいえと首を横に振るとそうか、とダンブルドアは呟いてくるりと踵を返した、
「少し出るのでな、そこにいなさい。」
と言ってダンブルドアはなぜか部屋を出て行ってしまった。
後に残されたAはどうされたらいいのかわからず、手持ち無沙汰のままブラブラとしていると、暇そうにしているな、とどこからか声がかかった。
振り返った先には、小さな肖像画があった。
肖像画の中の主は若い男で、鳶色の髪に、空色のような綺麗な瞳をしていた。
だが視線は一向にAに合うことなく、空中を鋭く睨んだままだ。
一つの絵画としてポーズの決まったままの男に、Aははじめましてと言いながら優雅に腰を折った。
「はじめまして、その…」
「リチャード」
と言葉が帰ってきた。
リチャード、聞いたことがあるようなAが迷っていると、ぎろりとようやくこちらと視線があった。
ただし睨んでくるその視線はあまり心地いいものは思えなかった。
「…ギルバートの孫娘か。」
「は、はい…」
「そうか。」
「わしはアニメガースだった。
オオタカに変身ができた。
おかげでありとあらゆるところに変身して潜り込んだものだ。」
「それ、凄いですね。」
「レイブンクローというのは機知に富んでいるのではなかったか？
もう少し勉強をすることを進めよう。」
「なっ、」
「図鑑ばかり見ていては何も解決できないぞ、小娘。」
小娘、その言葉にAは今はいないミーシャを思い出した。
「っ、」
「なんだ、」
怪訝そうな顔のリチャードにいいえなんでもないですわ、とAは返した。
そうかと、どだけ素っ気なく返したが次の瞬間とんでもないことを返した。
「このホグワーツに、招かれざる客が二人もいる。」
「へ。」
目を見開くAの瞳に、空色の目が睨み返した。
「くれぐれも気をつけろ。」
とだけ言って額縁の端に消えてしまったリーチャド。
呆然としているAの後ろで、閉じていたはずの扉が開いた、
現れたのは慌てた姿のダンブルドア。
「A、…おや、そこで何をしておる。」
誰もいない肖像画になんでもありませんわ、とAは咄嗟に答え、ご機嫌ようと逃げるように立ち去ったのである。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます。少しずつ変化を与えられたらと、頑張っております。これからもご覧いただけたら幸いです。 (2019年9月6日 3時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 拝読させて頂きました。ハリーポッターシリーズは以前から好きだったので夢小説も自然と興味が出ていました。夢主とドラコの関係性が好みでした。 (2019年9月5日 9時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - うさみゅ。さん» ありがとうございます！こちらこそ、読んで頂けるだけで幸いです。挨拶の方は一つ一つ丁寧に書こうという戒めで、書きました。これからもご愛読頂けたら幸いです。 (2019年7月25日 10時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
うさみゅ。(プロフ) - こんばんは。夜遅くに失礼します！題名に惹かれて読み始めたのですがとても面白いですね！まだ2までしか読んでおりませんが続きを早く読みたくなりました。ようこそ、これがの挨拶もとても素敵だと思いました。更新の方頑張ってください。 (2019年7月25日 3時) (レス) id: 3ec25a42f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月8日 0時
