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「おい、何ヘラヘラ笑ってんだ、てめえ。」
聞いたこともないようなどすの利いた声がスリザリン席から響いた。
決して大声ではないのに、よく響く低いその声に声をかけられたドラコは、ビクッと一瞬態とらしく肩を揺らした。
怪我なんてしてもないのに腕に包帯を巻いているドラコを、Aはジャックを追いかけたことでようやく気がついた。
彼はジャックの後ろから近づくAに顔を綻ばせたが、Aはふんっと鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「先輩、そんな男に何の用ですか？
席に戻りましょう、みんな見ていますよ。」
「あのなあ！」
我慢の限界だと言うように叫んだジャックは、やはり怖い顔をしていた。
だがその顔は何処と無く悲しそうな顔にも見えた。
だがAはそれ以上にもっと驚いたことがあった。
それは糸目の彼の瞳の色。
黒髪に色白の彼は、とても爽やかな糸目をしていた。
だが怒りの色に染まったのか、その瞳は燃えるような真っ赤い色が写っていた。
Aの中であの時の声がこだます。
瞳の色は、赤、緑、灰色。
Aが黙って動けないでいると、ジャックは続けた。
「こんな男を庇うことなんかないんだ。
君は自分の髪を切られたことになんの怒りもわかないのか？！」
と叫ばれたことでようやく現実に戻ってきたA。
Aはどう言おうか少し迷ったが、やがてこう伝えた。
「私は、あの時ヒッポグリフに敬意を示したことを後悔しません。
あの時不必要にもヒッポグリフを怒らせたドラコを庇ったのは私です。
だから、私だって本当はヒッポグリフにやられなければならない…その筈なのに彼は受けた屈辱を無かったかのように私に敬意を返してくれた。
だから、これは私にとって名誉ある勲章なのです。」
落ち着いた声で言い放ったAの声もよく響いた。
「そういう訳ですから、その人でなしに構うことはないんです。」
ジャックの肩越しに怯えた表情をするドラコに、一瞥くれてやるA。
次の授業があるから、それでは、とAは背筋を伸ばして踵を返した。
翌日、ゴンゴンッと凄まじい勢いで、窓ガラスが叩かれる音で目が覚めたA。
見上げれば、怒りの形相をした大きな黒フクロウがこちらを睨みつけていた。
「＿＿＿ドラコね。」
あのフクロウは見たことがある。
一年生の時にドラコがチョイスしていた我が物顔のフクロウだ。
同じ部屋にいるロイズは敢えて顔を合わせないでいる、Aは大きなため息をついて招き入れた。
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イライザ(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます。少しずつ変化を与えられたらと、頑張っております。これからもご覧いただけたら幸いです。 (2019年9月6日 3時) (
レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 拝読させて頂きました。ハリーポッターシリーズは以前から好きだったので夢小説も自然と興味が出ていました。夢主とドラコの関係性が好みでした。 (2019年9月5日 9時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
イライザ(プロフ) - うさみゅ。さん» ありがとうございます！こちらこそ、読んで頂けるだけで幸いです。挨拶の方は一つ一つ丁寧に書こうという戒めで、書きました。これからもご愛読頂けたら幸いです。 (2019年7月25日 10時) (レス) id: 546c85bffe (このIDを非表示/違反報告)
うさみゅ。(プロフ) - こんばんは。夜遅くに失礼します！題名に惹かれて読み始めたのですがとても面白いですね！まだ2までしか読んでおりませんが続きを早く読みたくなりました。ようこそ、これがの挨拶もとても素敵だと思いました。更新の方頑張ってください。 (2019年7月25日 3時) (レス) id: 3ec25a42f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｉｒａｉｚａ | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月8日 0時
